...謡曲の中に、(ト)杜若の精を説き、遊行柳の精を説き、西行桜の精を説き、藤、朝顔、楓、菊等の精を説くは、盖し作者の作意にして、直接に民間説話よりその材料を取りたるには非ず...
高木敏雄 「比較神話学」
...唐子の下絵(したえ)は楓湖氏の筆になったもので...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...楓(かえで)が割合いに少く...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...散り残つてゐる楓の一樹二樹の風情も捨てがたいものだつた(この辺は今春...
種田山頭火 「行乞記」
...枝をひろげた楓(かえで)の老樹の下にあるベンチがそれだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...とある楓(かへで)の杜蔭(もりかげ)に...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...此の頃に至りて楓樹の梢少しく色づきたれど其の色黒ずみて鮮ならず...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...東京市は頻(しきり)に西洋都市の外観に倣(なら)わんと欲して近頃この種の楓または橡(とち)の類(たぐい)を各区の路傍に植付けたが...
永井荷風 「日和下駄」
...自分は右の手を楓(かえで)のように開いて...
夏目漱石 「夢十夜」
...漱石先生は傍らにおられた津田青楓(せいふう)氏に...
長谷川時雨 「古い暦」
...それがすんだ後の観楓亭の「跡見(あとみ)」の茶会のほうなの...
久生十蘭 「姦(かしまし)」
...岡山公園なる観楓閣(かんぷうかく)指して出立(いでた)つ...
福田英子 「妾の半生涯」
...」「しかし大楓子は全然効かんのかなあ...
北條民雄 「癩院記録」
...小間の床に青楓の横物をちょっと懸ける...
宮本百合子 「高台寺」
...そのまはりの松や楓の大木...
室生犀星 「名園の落水」
...私はおしづさんを津田青楓君に紹介しました...
森田草平 「「青白き夢」序」
...楓の根がたの青苔のうへをば小さい弁慶蟹の子が二疋で...
若山牧水 「なまけ者と雨」
...ここには十何種類かの楓が集めてあるということであった...
和辻哲郎 「京の四季」
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