...桃花(とうか)の(におい)を浸(ひた)した水に肌(はだ)を洗うのが常であった...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...直(すぐ)に桃色の襷(たすき)を出して...
泉鏡花 「婦系図」
...全身で笑みくずれている巨大なる桃色の花があったのだ...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...桃の枝といつしよに持つてきてくれたお雛樣だ...
小穴隆一 「二つの繪」
...茶席には桃子が先に来て待っていた...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「魔性の女」
...彼女の桃色(ももいろ)のノオトに書きも書いたり...
田中英光 「オリンポスの果実」
...・涼しい風人形がころげる・泳ぎつかれてみんな水瓜をかゝえ・夾竹桃...
種田山頭火 「行乞記」
...ただ把(と)る春風桃李の巵(さかずき)」と独語せしむるに到りぬ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...桃代も私の調子に乗ってきた...
豊島与志雄 「白木蓮」
...長浜へ着いて、浜縮緬(はまちりめん)の柄が気に入ったから欲しいと言わず、桃山城の御殿と、山楽の壁画を、そっくり買いたい――それがお銀様らしいと言わなければならぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...風を切つて……薄桃色の...
中原中也 「在りし日の歌」
...――その曲者は多分加島屋の娘のお桃に顏か身體を見られたと思つて居るんだらう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日本の桃でも煮れば結構なのがあります...
村井弦斎 「食道楽」
...あるいは桃のたて切りをどんぶりの水に浮かして涼味第一といった工合...
山本笑月 「明治世相百話」
...煙草(たばこ)のけぶり、人いきれ、酒類(しゆるゐ)の匂(にほ)ひ、灯(ひ)の明(あか)り、黒と桃色、黄と青と……あれ、はたはたと手の音がきもの姿に帽を著(き)たわたしを迎へて爆(は)ぜ裂ける...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...義によって、慕蓉(ぼよう)閣下を助け、桃花、二龍、白虎の三山に巣食う害虫どもの一掃に参ったり...
吉川英治 「新・水滸伝」
...白桃の花よりは先に風に散ってしまいはしないかと思われるほど弱々しい...
吉川英治 「松のや露八」
...下町娘の結綿(ゆいわた)や桃割(ももわれ)などの髪によく挿したそれの造花仕事を...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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