...つやはそれを葉子の枕(まくら)もとに持って来た...
有島武郎 「或る女」
...濤音(なみおと)遠き枕に...
石川啄木 「二筋の血」
...残燈(ありあけ)はその枕許にも差置いてあったが...
泉鏡花 「婦系図」
...枕橋畔の料亭八百善...
心猿 「桜もち」
...「あの枕を持っている男をここへ呼べ」家来の一人は道度の傍(かたわら)へきた...
田中貢太郎 「黄金の枕」
...白い切れをかけた天鵞絨(びろうど)の枕を持って来て彼の枕頭(まくらもと)に蹲(しゃが)んだ...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...雨戸ががらがらと開いて女房が枕頭に来た...
田中貢太郎 「山姑の怪」
...三人はよくさそい合って一と晩どまりか二たばんどまりの旅に出たそうにござりますがそういうおりにはお遊さんと夫婦とが一つざしきに枕(まくら)をならべてねむりましたのでそれがだんだんくせになりまして旅でないときでもお遊さんが夫婦を引きとめましたり夫婦の方へ引きとめられたりするようなことがござりました...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...それで堅い枕、頸(くび)の痺れ、新聞記事の感電、電気をあつかっている友人、その助手と云ったような順序にこの夢の発展の径路が進行したのではないかと想像される...
寺田寅彦 「夢判断」
...気弱くも枕(まくら)に涙することもしばしばであった...
徳田秋声 「縮図」
...彼は鉛のように重い頭を枕へおしつけていた...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...枕を並べて休らっている...
豊島与志雄 「北支点描」
...おさんだいしよさま屋根の上麦(むぎ)搗(つ)きや臼の蔭で杵枕(きねまくら)―― (農民歌)農村の夜更けなどしのばれて...
野口雨情 「おさんだいしよさま」
...自分の寝台の枕もとにおいてある長上衣(スヰートカ)を遠くから見て...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...常に枕元に置いて居る硯(すずり)はその溝が幅が狭くて深さも余り深くないが...
正岡子規 「病牀六尺」
...彼等は丸太をぶつ切りにした木枕を並べて一つの蒲団(ふとん)の襟(えり)と襟とに二人宛(づつ)枕違ひに寝た...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...枕さがしの毒手を伸ばしたのは...
吉川英治 「剣難女難」
...お枕元に侍(かしず)いていたのじゃもの」「どうして...
吉川英治 「親鸞」
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