...氏の姻戚にして曾て氏の傳を艸したる鴎外森林太郎氏とは在獨中以來親交ありし者である...
井上哲次郎 「「西周哲學著作集」序」
...▲戸川秋骨君が曾て大久保を高等裏店(うらだな)だと云ったのは適切の名言である...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...曾ては、蠅男の捜査に、係官を指揮していた彼が、今は逆に位置をかえて、殺人容疑者として拘禁される身となった...
海野十三 「蠅男」
...曾て某評論雑誌で...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...曾ての自分がいかにも小膽者だったという意識から來る若干のひそやかな羞恥の情のほかは...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...而も余は未だ曾て彼れが宗匠を呼びて茶會を催したるの風流ありしを聞かず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曾て公徳を破るの行爲なきは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...曾て自ら之れを耻とせざるのみならず又人に向ひて之を説くを意とせざるに至る此時に当り...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...余は曾て雜誌文明を編輯せし頃の如く筆執ることを得るや否や...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...僕等は曾て少壮の比(ころ)ツルゲネフやフロオベル等の文学観をよろこび迎えたものである...
永井荷風 「申訳」
...曾て浮気らしい真似をした事はなく...
二葉亭四迷 「浮雲」
...凡そこれ程手のかゝら無い客は曾て無いのだが...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...曾て本で讀んだ「沈鐘」の面白さを...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...氣が附いて見ると、彼は曾て一度も、エロテイツクな場面を持たない小説をほめた事が無い...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...」は底本では「拡がっている」]尊兄は曾て昆虫に眼をあたえてからもう久しくなった...
室生犀星 「聖ぷりずみすとに与う」
...曾て深浦沿革史を世に公にした海浦さんと云ふ人は...
柳田國男 「ひじりの家」
...S川は曾ては前にその水源をQ川に掠奪されたごとく...
横光利一 「静かなる羅列」
...まだ時代は曾てその本望として...
横光利一 「黙示のページ」
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