...うつすり曇る水盤の中に泳ぐ二尾(ひき)の魚の金(きん)と紅(あか)とを眺めるのみだ...
ルイ・ベルトラン Louis Bertrand 上田敏訳 「欝金草賣」
...色に曇るを見る可し...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...水かひば エミイル・ヴェルハアレンほらあなめきし落窪(おちくぼ)の、夢も曇るか、こもり沼(ぬ)は、腹しめすまで浸りたるまだら牡牛の水かひ場(ば)...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...眼鏡がたちまち曇るほどだ...
梅崎春生 「狂い凧」
...いかなる場合も曇ることなく...
太宰治 「右大臣実朝」
...めづらしく宵寝、いろ/\の夢を見た、とき/″\眼が覚めて、孤独のおもひが澄みわたつた、身に迫つてちんちろりん、虫もさびしいのだろう!徳の力――人徳九月廿二日秋晴、何ともいへないこゝろよさ、午後は曇る...
種田山頭火 「一草庵日記」
...――月夜の水を汲ましてもらふ・月かげひとりの米とぐ月の落ちる山の灯ちんがり・どかりと山の月おちた月おちた大空のしらみくる月おちて風ふく・月が落ちる山の鐘鳴りだした□月へあけはなつ・朝月がある雑草を摘む・朝月に誰やら拍手鳴らしてゐる九月十五日晴、時々曇る、満月、いはゆる芋名月、満洲国承認の日、朝五時月蝕、八幡祭礼、肌寒を感じる...
種田山頭火 「行乞記」
...七月廿日また曇る...
種田山頭火 「其中日記」
...・漂泊詩人の三つの型芭蕉、良寛一茶井月九月廿五日晴、朝寒、時々曇る...
種田山頭火 「其中日記」
...たとえば「鉄砲の遠音(とおね)に曇る卯月(うづき)かな」というのがある...
寺田寅彦 「映画時代」
...慾望、郷愁、跳躍、願い、いかなれば?月に、星に、鶯に、春に、太陽の光に、春の歌、春の快楽、春の会釈、春の旅、春の夜、春の使い、愛の声、愛の言葉、愛の悲しみ、愛の精、愛の豊満、花の歌、花の文、花の会釈、心の痛み、吾が心重し、吾が心乱る、吾が眼曇る、または、小薔薇(ばら)や小川や雉鳩(きじばと)や燕(つばめ)などとの、仇気(あどけ)ない馬鹿げた対話、または、次のようなおかしな問い――野薔薇に刺がなかりせば、――老いたる良人と燕は巣を作りしならば、あるいは、近き頃燕は婚約したりしならば...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...かき曇る天をながれてゆく龍よ……...
原民喜 「画集」
...大悪魔はお日様が曇るやうな大きな眉(まゆ)のよせ方をして...
宮原晃一郎 「悪魔の尾」
...曇る...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...曇るべき月には直(すぐ)に黒くなり...
柳田国男 「遠野物語」
...鈴鹿(すゞか)は曇る...
山路愛山 「詩人論」
...その度びに顔の曇るのを眺めるのは気がかりなことだった...
横光利一 「旅愁」
...銃身が水気(すいき)で曇ると...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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