...暗々の裡(うち)に論理と背馳(はいち)して...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...倉地と岡との間には暗々裡(あんあんり)に愛子に対する心の争闘が行なわれたろう...
有島武郎 「或る女」
...何も見えぬ黒暗々の中に...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...あたりは鼻をつままれてもわからぬ暗々の闇一色とかわってしまったのです...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...中学校にて始めて物理学を学ぶ際に「何故(なにゆえ)にかくのごとく考えざるべからざるか」との疑問が暗々裡に学生の脳裡に起りて何人(なんびと)もこれが解決を与えざるが故に...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...其雙眼は迫り來る黒(こく)暗々(あんあん)の夜に閉ぢぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...暗々裡に私を警戒させるのだ...
豊島与志雄 「理想の女」
...文化的獨立をしようといふ考が暗々裡に動いて居つたので...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...此烟突とを暗々(あん/\)の裏(うち)に連想せずにはゐられなかつた...
夏目漱石 「それから」
...人々は実生活に於いて自己の努力で、勝利のクライマツクスを味はふことができないものだから、実生活に幻滅して、小説に慰安を求め、暗々裡に、自ら作中の主人公若しくは女主人公のつもりになつて、一時的な、幻想的な満足を感じようとするのである...
平林初之輔 「商品としての近代小説」
...その時まで暗々裡(あん/\り)に私はセント・ジョンを何處かわからない所のある人として怖れてゐた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...暗々たる杜(もり)の中に...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...暗々裡(あんあんり)にその選択を左右した微細の力があったことは確かだが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...現在の人類繁栄は実に暗々裡に彼らの安寧を侵蝕しているのである...
柳田国男 「雪国の春」
...つまり暗々裡(あんあんり)のかたちにすぎず...
吉川英治 「私本太平記」
...道は暗々(あんあん)として行く手もしれない...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ただ暗々黒裡(あんあんこくり)の闇でしかない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...彼が今日まで黒暗々裡に...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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