...「青蘭」の二階のボックスから、窓越しに向いの煙草屋の表二階が見えるのだが、なにしろ三間と離れていない街幅なので、そこから時どき、思いあまったような女主人のわめき声が、聞えて来るのだった...
大阪圭吉 「銀座幽霊」
...時どき炭車(トロ)を押した運搬夫(あとむき)達の行列が...
大阪圭吉 「坑鬼」
...確かにその時どきのある一個の事象に対しては幼稚なまでに直路(ひいぶる)なライデンシャフトを持ってたかも知れない...
大島亮吉 「涸沢の岩小屋のある夜のこと」
...私が時どきお酒を持って来てあげますから」「そいつはありがたい」真澄はそれから女を対手(あいて)にして飲んでいたが...
田中貢太郎 「岐阜提燈」
...真女児は貴郎(あなた)が時どきここへ来ていっしょにいてくれるならいいと云って...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...それでも時どき小供(こども)が出て来て東西(もの)を買うのを見たことがあるから...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...私(わたし)も時どき思わんこともありません...
田中貢太郎 「水面に浮んだ女」
...別宅にしたほうがよくはありませんか」魚は道が遠いのでとても時どきはこられないと思った...
田中貢太郎 「竹青」
...「へんなことを聞いたものでございますから、心配しておりましたが、何もなくて結構でございました」「いや、あんな奴にかかりあっちゃかなわないね、そこいらあたりの若い奴と、いたずらしたのを、僕が時おり往ったものだから、僕になすりつけて、ものにしようとしたものだよ、いくらなんだってあんな土百姓の女なんかに、手出しなんかするものかね」「そうでございますとも、先方の旦那が、厭な噂があるが、ほんとかと仰しゃるものですから、わたしもそう言ったのですよ、なんぼなんだって、世家の旦那が、あんな汚い土百姓の女なんかに、手出しなんかするものですかって、ほんとに災難でございましたね」「とんだ災難さ、いつか別荘へ往ってて、帰りに雨に逢ったものだから、雨をやまそうと思って往ってみると、酒なんか出すものだから、感心な百姓だと思って、別荘の往復に、時どき寄って、ものをくれてやったりなんかしたが、先方は初めから女を媒鳥(おとり)にして、ものにするつもりでかかってたものだよ、酷い目に逢ったよ」「そうでございますよ、これというのも、奥様を早くお定めにならないからでございますよ」「そうかも知れないね」「そうでございますよ、だから、わたしも早く、あれを纏めようとしてるのですよ、旦那の方には、確かに異存はございますまい」南は早く結婚して悪評を消したかった...
田中貢太郎 「竇氏」
...そこには時どき珍らしい本が出るので...
田中貢太郎 「妖影」
...時どきそれを思いだして考えてみたこともあったが依然として判らなかった...
田中貢太郎 「鷲」
...時どきに立ち停まって...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...今もなお時どきにびくりとしたり...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...時どき彼の頭には...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...時どきにそのページを蝋燭の側へ近寄せるので...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...時どきに裏の庭で月に吠(ほ)え付いていますよ...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...時どきジュッド夫人は...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...救助船は近づき得るだろうか――良人を失った妻や父母と別れた子供が時どき思い出したように涕り泣く他...
牧逸馬 「運命のSOS」
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