...自分の昵近(じっこん)な人の間に何か不吉なことがあると...
岩村透 「不吉の音と学士会院の鐘」
...世事に馴(な)れない青年や先輩の恩顧に渇する不遇者は感激して忽ち腹心の門下や昵近の知友となったツモリに独(ひと)りで定(き)めてしまって同情や好意や推輓(すいばん)や斡旋(あっせん)を求めに行くと案外素気(そっけ)なく待遇(あしら)われ...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...この昵懇(なじみ)の薄いお客を見つめた...
薄田泣菫 「茶話」
...廿五日、丙寅、和田平太胤長の屋地、荏柄の前に在り、御所の東隣たるに依りて、昵近の士、面々に頻りに之を望み申す、而るに今日、左衛門尉義盛、女房五条局に属して、愁へ申して云ふ、彼地は適宿直祗候の便有り、之を拝領せしむ可きかと云々、忽ち之を達せしむ、殊に喜悦の思を成すと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...かねがねご昵懇(じっこん)に願っております...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...女はお庄がやや昵(なじ)んだ時分に...
徳田秋声 「足迹」
...やはり居昵(いなじ)んだ場所を離れたくないような気もしていた...
徳田秋声 「黴」
...親昵(しんじつ)のない一晩は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「だんなはこちらとご昵懇(じっこん)らしいので...
本庄陸男 「石狩川」
...月支(げっし)国王名は栴檀(せんだん)昵(けいじった)...
南方熊楠 「十二支考」
...正寧は卒然昵近の少年を顧みて云つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...佐藤どのの告げ口か」「富原さんとは昵懇(じっこん)のようですから」幹太郎は頷いて「わかった」と云った...
山本周五郎 「花も刀も」
...ご主君とご昵懇(じっこん)な近衛前久(このえさきひさ)様から屡(しばしば)おうわさが出たものでござる...
吉川英治 「黒田如水」
...ご昵懇(じっこん)を賜わりますように」義貞とは...
吉川英治 「私本太平記」
...この後はわけても御昵懇(ごじっこん)に」すぐまた...
吉川英治 「新書太閤記」
...信長とは長年昵懇(じっこん)な近衛前久(このえさきひさ)が住んでいるのだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...また宗厳の交(まじ)わりのある上泉(かみいずみ)伊勢守などとも昵懇(じっこん)にしていた関係から...
吉川英治 「宮本武蔵」
...これ以上の御昵懇(ごじっこん)は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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