...昔から私にはたった一人の男しか愛せなかった...
芥川龍之介 「袈裟と盛遠」
...「昔の恩を返す時が来た」――そう思う事が嬉しかったのです...
芥川龍之介 「報恩記」
...根が昔の戯作者系統であったから...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...昔アメリカにホームズという極悪人があって...
江戸川乱歩 「影男」
...昔の名は豁旦(かったん)で...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...昔ながらにひろびろとして青い...
太宰治 「正義と微笑」
...昔、危険をものともしなかったと同じく、今はまた難苦を顧みなかった...
小泉八雲 田部隆次訳 「ろくろ首」
...「お広さん、大層(たいそう)精(せい)が出ますね」久さんが挽く肥車の後押して行くおかみを目がけて人が声をかけると、「天狗様(てんごうさま)の様に働くのさ」とおかみが答えたりしたのは、昔の事になった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...昔はこれが、渡舟場の休憩所でもあり、ちょっとした飲食店でもあり、客を宿泊させることもありました...
豊島与志雄 「渡舟場」
...いったいこの幅一間に足りない小川はこの市にある唯一の渓流で、佐原山の裏手に連なる笹倉山の奥に源を発しているのであるが、昔、明治初年頃、滔々(とうとう)として文明開化の流れがこの一寒村にも沁(し)みわたって来た時、この附近にコークス工場が出来、一人の仏蘭西(フランス)人が技師としてその頃の人達が眼を廻したほど高い給金で雇われて来たが、その外国人がこの小川に砂金(さきん)が採(と)れるなど云い出し一時非常に騒がれたことがあった...
火野葦平 「糞尿譚」
...彼は好くも覚えてゐない昔の唱歌の節(メロデイ)を練習しながら物語(ローマンス)の主人公になつたらしい輝やかしい思ひであつた...
牧野信一 「まぼろし」
...目白の通りのビリヤードのすぐよこの鳥常という昔から出入りの店へよって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...院も時々扇を鳴らしてお加えになるお声が昔よりもまたおもしろく思われた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...一般に酒の毒は昔の方が急劇であったのかも知れぬ...
柳田国男 「木綿以前の事」
...僕は昔から相手の人を敬愛すると不思議に頭が廻転しなくなる癖があるんです...
横光利一 「上海」
...望みに任せて大月玄蕃が一刀流の太刀風を食らわしてやろう」「やかましい!駄武士(ださんぴん)め」昔に変る伝法口調...
吉川英治 「剣難女難」
...なおその昔(かみ)の盟をお忘れありませんか...
吉川英治 「三国志」
...今昔の壁を越えて...
吉川英治 「随筆 新平家」
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