...病骨を運んで故山に隠れし時を始めとして...
石川啄木 「閑天地」
...秋を兼ぬるの別意涙に故山の樹葉を染め...
石川啄木 「閑天地」
...徳富蘇峰(とくとみそほう)は『将来之日本』を挈(ひっさ)げて故山から上って帝都の論壇に突入し...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...この書初めて出て第一にこれを歓迎してくれた者は当時の『護教』記者故山路愛山君であった...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...余は帰るに故山なく...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...これ明治三十五年に故山階宮菊磨王殿下の設立し給へる所...
大町桂月 「秋の筑波山」
...「二十六年故山(こざん)を出でて...
田山花袋 「田舎教師」
...暫(しば)し故山の静かな処に帰って休養する方が好いという医師の勧めに従ったのである...
田山花袋 「蒲団」
...故山を遠く後にしてあなた*アルゴス空(そら)の下(もと)...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...風に臨んで故山を眺め泣かんと欲するも...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...今朝(けさ)別れ来し故山の春を夢むるなるべし...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...馴(な)れぬ士族の商法に財産も空しくして故山に帰(か)えった...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...おそらく獅子の遠吠えが聞えたといふジヤングルに天幕の夢を結んでも、大鯨を獲り逃して残恨の胸を叩きながら酒場に酔ひ潰れても、おゝ、あれらの故山の、あれらの山々がそうしてゐる間にも刻々と切り崩づされるに随つて金貨を積んだ橇の音が次第々々に近づいて来てゐるのだといふ素晴しい夢に誘はれてゐたのである...
牧野信一 「熱海線私語」
...山茶の朽木夜光る故山茶を化物という(『嬉遊笑覧』十下)のも...
南方熊楠 「十二支考」
...山伏祈れば犬吠えかかり咬み付かんとする故山伏の負けと決する...
南方熊楠 「十二支考」
...十万円ある家へ何故山崎の東京にいる娘が嫁入らないか...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...故山に歸臥して、老躯を地方文化のために終るなども、いい晩年ではあるまいか...
吉川英治 「折々の記」
...陶然(とうぜん)として身(み)は故山の旧盧(きうろ)にあるが如く...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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