...栖鳳氏の天人は臍(へそ)の孔(あな)から擽(くすぐ)つたい腋(わき)の下の皺まで描(か)かねばならなくなる...
薄田泣菫 「茶話」
...ほろ酔の顔を擽(くすぐ)つたい程の風に吹かせて...
薄田泣菫 「茶話」
...――まあ誰が考へ出したんでせう! さぞいゝ恰好でせう! ねえ」房一は擽(くすぐ)つたさうな顔をしてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...そこに見知りの女の顔が擽(くすぐ)ったそうに笑っていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...女に家をもたせたりして納まっている自分を擽(くすぐ)ったく思い...
徳田秋声 「縮図」
...彼女は擽(くすぐ)つたい表情をして...
徳田秋声 「チビの魂」
...擽ったいじゃないか...
豊島与志雄 「蛸の如きもの」
...」変に擽ったいものが腹の底からこみ上げてきて...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...擽ったいような変な気持になった...
豊島与志雄 「裸木」
...痒さや擽ったさは...
豊島与志雄 「文学以前」
...擽(くすぐ)ったくて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...松(まつ)の木(き)からはみんみん蝉(ぜみ)の樣(やう)な松蝉(まつぜみ)の聲(こゑ)が擽(くすぐ)つたい程(ほど)人(ひと)の鼓膜(こまく)に輕(かる)く響(ひゞ)いて凡(すべ)ての心(こゝろ)を衝動(しようどう)する...
長塚節 「土」
...擽ぐりながら、二人はころころ転げまわった...
林芙美子 「泣虫小僧」
...彼女は君を擽(くすぐ)つて河の中へ引き込むぞ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...擽つたい寂しさを感じた...
牧野信一 「秋・二日の話」
...時には彼ですら母が余り言葉を妙な処に避けてゐるのに擽つたくも思つた...
牧野信一 「熱海へ」
...擽られるやうな快感を覚へた...
牧野信一 「妄想患者」
...擽(くすぐ)り笑いを洩らしたろうが...
吉川英治 「剣難女難」
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