...物のない所に物を探るような心持ちで葉子は人力車を大塚のほうに走らした...
有島武郎 「或る女」
...探るように彼を見ているのだった...
有島武郎 「星座」
...おせいの様子をちらりちらりと探るように見た...
有島武郎 「星座」
...愛でましし梅の花をば探る身に歌よましめよ菅原の神裸男承諾して...
大町桂月 「越ヶ谷の半日」
...闇(やみ)に人影を探る時のような眼つきをして...
高見順 「如何なる星の下に」
...中央文壇の情勢を探るために出て来たその詩人は...
徳田秋声 「黴」
...その人の腹を探るような小きたない話と一緒に...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...探るようにじっと良一の方を眺めた...
豊島与志雄 「椎の木」
...ことに情事関係などを探るにはぜひとも折助でなければならない働きがあるので...
中里介山 「大菩薩峠」
...ゆえにだんだんいわゆる理想の奥を探るとすこぶる賤(いやし)むべき野卑(やひ)なる動機に到着することがしばしばある...
新渡戸稲造 「自警録」
...ハツと氣が付いて腹卷を探ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...脣(くちびる)に臭ぞ殘る放埒の慾心のあさましく汚らはしああ悔恨は死を迫るつと起き出でてよろよろとたんすを探る闇の中しかはあれ共ピストルを投げやりてをののきぬ怖れぬ床に身を臥(ふ)してそのたまゆらに狂ほしく稚子のやうにも泣き入りぬさはしかすがに事もなく夜の明けたるを悦びて感謝の手をば合せぬる...
萩原朔太郎 「宿醉」
...手を寝台の向うに廻して探るうちに...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...菜穂子の方へ思い切って探るような目を向けた...
堀辰雄 「菜穂子」
...探るように一座を見渡した...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...又探るともなしに...
森鴎外 「雁」
...埋(う)もれたる海上の道を探るうえに...
柳田国男 「海上の道」
...その後、敵状を探るに、さしもの曹操も、予想外な損害に、すぐ立ち直ることもできず、遠く南鄭(なんてい)の辺りまで退陣して、(この敗辱をそそがでやあるべき)と、ひたすら軍の増強を急ぎつつあるという...
吉川英治 「三国志」
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