...單に眼に映じた處に拘泥することなく...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...彼の頭には例によつてこの小さい無理解に拘泥する心が殘つてゐて彼を不愉快にした...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...縦令(たとひ)罪過に拘泥するも...
石橋忍月 「罪過論」
...彼の著述した戦史研究等も全く主観的で歴史的事実に拘泥する事なく...
石原莞爾 「戦争史大観」
...いひかへれば物に拘泥するのである...
種田山頭火 「行乞記」
...一句に拘泥するは非...
種田山頭火 「其中日記」
...そんな形式論に拘泥するものはあるまい...
戸坂潤 「社会時評」
...――物に拘泥するのはいけないが...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...教育者として漫りに金錢に拘泥することの陋劣なるを痛罵した時に...
長塚節 「教師」
...薪にばかり拘泥するようであるが...
中谷宇吉郎 「琵琶湖の水」
...つまりは他人が拘泥するからである...
夏目漱石 「野分」
...階級制度に拘泥することなき點に於て...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...何故そんなに拘泥するのか俺は不思議でならぬ...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...空想を現実らしく描くといふ創作上の第一義に拘泥するいとまを無視せずには居られなかつた...
牧野信一 「附記(夜見の巻)」
...岐路といふやうな題名(それに拘泥するわけではないが――)を見て...
牧野信一 「浪曼的月評」
...この苛烈な運命に面して自分としてのすべてに拘泥することをいさぎよしとせず...
宮本百合子 「生きつつある自意識」
...つまらない意味で世帯じみていないこと――つまり些細な日常的癖に拘泥する習慣のないこと――をうれしく思って来たものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...とくに一つの品目に拘泥する必要もなく...
柳田国男 「木綿以前の事」
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