...折からのけぢめはあれど...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...安心しましたわい」折から高射砲は...
海野十三 「独本土上陸作戦」
...折から向ふより庵僧とも覺しき一個(ひとり)の僧の通りかゝれるに...
高山樗牛 「瀧口入道」
...女のさわぐのも無理はないよ」「なんだねくだらない事を……それよりかきツとうまくいぢめなければいけないよ」「あいよ承知だよ」折から格子をがら/\あけて...
田澤稲舟 「五大堂」
...松井田町(折からのラヂオは赤城の子守唄だつた)...
種田山頭火 「旅日記」
...三枚と読返していた折から...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...折からテーブルを叩(たた)くらしい音がするのを聞きつけ...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...平次の手で蓋(ふた)をはねると、「あッ」中から出たのは、全く手付かずの五千両の小判、折から、町並の上に昇った朝日に照らされて、眼もくらむばかり...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...二ツ折から小判を一枚とりだして...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...その世の中で一ばん美くしいものを、世の中で一ばん美くしい呉羽之介どのに教えるのが、何で悪い! お身は絵かきにも似合わぬ木強漢だの」と、言う折から、先程から庭掃除をしていたかの老人が、軒下に来てうずくまり、露月に向って言いました...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...水のように湧(わ)き出して私は物の哀れを知り初めるという少年のころに手飼いの金糸雀(かなりや)の籠(かご)の戸をあけて折からの秋の底までも藍(あい)を湛(たた)えた青空に二羽の小鳥を放してやったことがある...
水上滝太郎 「山の手の子」
...お人形、時計、そんなものを持って、折からの雨中、傘を並べて新居へ行ったら、天井も床もしっかりしているので「ああ、これで安心した」と大笑いしました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...折からや哀れも知らん梅の花ただかばかりに移りしもせじと返歌をした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...折から降りだした時雨(しぐれ)のなかへと小走りに出ていった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...折から撥ね上る水面の魚...
横光利一 「榛名」
...折から、諜報が入ったので、「すわや」と色めき、「一挙に占(と)れ」とばかり、国々の諸侯は、われがちに軍をうごかし、水関(しすいかん)へは、孫堅軍が先の雪辱をとげて一番に馳け入り、虎牢関の方面では、公孫(こうそんさん)の軍勢に打ちまじって、玄徳、関羽、張飛の義兄弟が第一番に踏みのぼり、関頭に立って名乗りをあげた...
吉川英治 「三国志」
...折から今宵は、お喰べ初(ぞ)めとやら、お内輪の祝いでな」吉次は、そう聞くと、とたんに、ここへ来る前に見た、屋(や)の棟(むね)の光を想いだしていた...
吉川英治 「親鸞」
...飛ぶ鳥も落す勢いにござりましたが――折から...
吉川英治 「親鸞」
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