...それは折から、用事があって、池の尾の寺を訪れた侍(さむらい)が、前よりも一層可笑(おか)しそうな顔をして、話も碌々(ろくろく)せずに、じろじろ内供の鼻ばかり眺めていた事である...
芥川龍之介 「鼻」
...そういう折から対アメリカ戦の結末をつけずに...
海野十三 「宇宙戦隊」
...折から空襲実況中継放送中のBBCのマイクを通じて...
海野十三 「独本土上陸作戦」
...この傷口やそれから後頭部の下部の骨折から見て...
大阪圭吉 「気狂い機関車」
...そんな風説が立っていた折からで...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...今の歌右衛門(うたえもん)福助より芝翫(しかん)に改名の折から小紋(こもん)の羽織(はおり)貰ひたるを名残りとして楽屋を去り新聞記者とはなりぬ...
永井荷風 「書かでもの記」
...折からの五月である...
夏目漱石 「薤露行」
...折からの上げ汐(しお)が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――折から関所の方にあがる喊(とき)の声...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日本橋の或る商店に寄食してゐた折から...
牧野信一 「処女作の新春」
...折から弁天堂の灯籠の消えしため...
三木竹二 「明治座評」
...細君は折から買物に出かけようとしてゐた...
水野仙子 「女」
...はっきりその必要とやりかたが分った折から...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これからは東から西への気流がよくなる折からだし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...折から雨が烈しく降って来たので...
武者金吉 「地震なまず」
...」村人は翌日、枯草の山を野の四方に積み立て、折から、やや烈しい追風のあるのを見て、皆こぞって火を放つ用意をした...
室生犀星 「野に臥す者」
...――折から、奈良の宝蔵院(ほうぞういん)の僧を案内として、柳生村へ入って来た一行九人づれの武士がある...
吉川英治 「剣の四君子」
...お上がり下さい」折から今朝宿を立つので騒々(ざわざわ)とそこで草鞋を穿(は)いたり...
吉川英治 「宮本武蔵」
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