...それから何時ともなくわたしは用のない退屈な折々糊仕事をするようになった...
永井荷風 「花火」
...その後も冬になると折々山鳩の庭に来たことだけは...
永井荷風 「雪の日」
...教場で折々しくじるとその時だけはやな心持ちだが三十分ばかり立つと奇麗(きれい)に消えてしまう...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...油然(ゆうぜん)として雲の湧(わ)くが如くにその折々は簇(むら)がり来(きた)るであろう...
夏目漱石 「幻影の盾」
...折々あることであろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...和歌の先生の御宅で折々御目にかゝりましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その折々に随って音色確かに異なり...
南方熊楠 「十二支考」
...子は胸が躍る様な気持になりながら麗々しい髪の一筋一筋から白い三日月の出て居る爪先までまじまじと眺め入っては折々目を見合わせて安らかな微笑みを交して居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...折々子の眼をのぞき込んでは気の毒そうな――自分も子も――顔をして居た...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...折々はこういうお喋りもおきき下さい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...つい丈夫な身に扱われて折々閉口しています...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...老人が餅を喉へ引(ひっ)かけてそれなり窒息(ちっそく)するような事も折々ありますが...
村井弦斎 「食道楽」
...塩にしたのなら大概ありますけれどもよくその品物を検(あらた)めて買わないと折々古くなり過ぎた悪い品を押付けられます...
村井弦斎 「食道楽」
...荒ごなしどころか折々はまるのままで送ってよこす事もあるからツイ喧嘩(けんか)も始めるようなものさ...
村井弦斎 「食道楽」
...男は患者の顏を見ないで何時ものやうに眼をつぶつてゐたから、その誰の顏をも覺えてゐなかつたが、折々、薄眼を開けて側面から女の人の顏をぬすみ見してゐたが、ただ、それはうすぼんやりしたものだけで、覺えにのこる顏はなかつた...
室生犀星 「はるあはれ」
...折々敵のどよめきが聞えてきた...
吉川英治 「私本太平記」
...または御料所増加にて被遣金銀も折々(をりをり)被遣候へ共...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...それが緒で折々往來する樣になつたが...
若山牧水 「樹木とその葉」
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