...(中略)扨(さて)此娘...
芥川龍之介 「案頭の書」
...扨(さて)その帯が出来上つて見ると...
芥川龍之介 「貝殼」
...「扨(さて)『半肯定論法』とは大体上の通りでありますが...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...扨それだけの人数を一室に集めて教へるには...
丘浅次郎 「理科教育の根底」
...扨て更に別種の方面にぶつかつて見るとどうして/\世の中は判つたやうでまだなか/\判らなかつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...扨(さて)も/\と云(いは)ぬ者なく...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...いえ/\貴女は此(こ)の手紙の封切つて開けたしゆん間「扨(さて)はあの女か」ともうちやんと気がおつきになるでせう...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...扨是等の石器は如何(いか)にして造(つく)られしやと云ふに...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...扨いよ/\多年の計畫が實現せられる日が近づき...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...扨、日本の詩の伝統はと見ると、(茲では明治初年井上博士に依つて新体詩と銘(ママ)名された、泰西の詩を見てから後の詩のことを云ふ)余り豊富だと云ふことが出来ない...
中原中也 「詩と其の伝統」
...扨今日の武備に至候ては...
福澤諭吉 「御時務の儀に付申上候書付」
...自身自力の研究扨(さて)その写本の物理書...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...安いドルラルそれは扨(さて)置き...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...理窟は扨(さて)置いて...
二葉亭四迷 「平凡」
...扨々恐入候御事に御坐候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...去る程に其の日の残る半日の暮れつ方まで、われは只管(ひたすら)に恍惚として夢の中なる夢の醒めたる心地となり、何事も手に附かず、夕餉(ゆふげ)の支度するも倦(ものう)く、方丈の中央(まんなか)に仰向(あふの)きに寝(い)ね伸びて、眠るともなく醒むるとも無くて在りしが、扨(さて)、夜に入りて雨の音しめやかに、谷川の水音弥増(いやまさ)るを聞くに付け、世にも不思議なる身の運命、やう/\に思ひ出でられつ...
夢野久作 「白くれない」
...これは胎生学上、既にわかり切っている事実で、誰一人、否定し得ない現象であるが、扨(さて)、それならば、あらゆる胎児は何故(なにゆえ)に、そのような手数のかかる胎生の順序を母胎内で繰返すのであろうか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...扨(さて)こそかような御念入り裁判が開かれたものと察せられました...
夢野久作 「鼻の表現」
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