...サンフランシスコで自分の話に乗ってくれるある手堅いドイツ人に取り次ぎを頼んだという事...
有島武郎 「或る女」
...そして後者の方のが何処か手堅い真面目なところがある...
田山録弥 「J. K. Huys Mans の小説」
...それだから年号と年数と干支とを併記して或(あ)る特定の年を確実不動に指定するという手堅い方法にはやはりそれだけの長所があるのである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...種彦は菱垣船(ひしがきぶね)や十組問屋仲間の御停止(ごちょうじ)よりさしもに手堅い江戸中の豪家にして一朝(いっちょう)に破産するものの尠(すくな)くない事を聞知っていた処から...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...兄貴の仕事はなかなか手堅いや...
中里介山 「大菩薩峠」
...ドイツ風の手堅い演奏でもあり...
野村胡堂 「楽聖物語」
...口やかましくて、手堅い性分で、なまけ者や誤魔化(ごまか)しを見ていることの出来なかった総兵衛でしたが、その一面には慈悲の心にも富み、信心も篤(あつ)く、まず町人としては申分のない人柄で、人に殺されるはずもないようですが、物事に容赦(ようしゃ)のない性格が、とんだ怨(うら)みを買ったのかもわかりません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...聴いたか」「ヘエ――」「市五郎は人相は悪いが手堅い男だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...主人の兵左衞門は、五十を越したばかりですが、心(しん)の病(やまひ)の持病があつて、寢たり起きたり、奧は若くて美しい後妻のお濱(はま)が采配(さいはい)を振ひ、店は叔父と言つても、遠縁の掛り人(うど)惠(けい)之助と、働き者の手代の喜三郎に任せて、手堅い商賣と、古い暖簾(のれん)の誇を持ち續けて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その代り手堅い歌手でした...
三浦環 「お蝶夫人」
...幕府にも手堅い組織があって...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...手堅い仕事の道徳の上にその名誉を建設せねばならない...
柳宗悦 「樺細工の道」
...輪島のものは塗(ぬり)が手堅いのを以て世に知られ...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...私たちは手堅い手仕事の中から...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...人々は商人から買うよりも直接に注文する方が一層安くてかつ手堅いものを得られるのである...
柳宗悦 「陸中雑記」
...なぜ衣川の漆器が手堅いか...
柳宗悦 「陸中雑記」
...純楮の手堅い紙を漉いて板干にしてくれた...
柳宗悦 「和紙十年」
...さもなくとも手堅い奴を口説き落して...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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