「憫然」の意味
哀れみや同情を感じる様子
「憫然」の例文(場面別)
- 文学彼の物語を読んで、私は深く憫然とした。
- 日常会話彼女の話を聞いて、憫然とした気持ちになった。
- ニュース災害のニュースを見て、多くの人が憫然とした表情を浮かべた。
- ビジネスプロジェクトの失敗について報告を受けた時、憫然とした気持ちで対応した。
小説での「憫然」の使い方
...甚憫然な心もちになる...
芥川龍之介 「兄貴のような心持」
...もう自分で自分の心根(こころね)を憫然(びんぜん)に思ってそぞろに涙を流して...
有島武郎 「或る女」
...憫然というやつかい...
泉鏡花 「薄紅梅」
...てもまア憫然(あさま)しい魚類(ぎょるゐ)とはなられたな! こりゃ最早(もう)ペトラークが得意(とくい)の戀歌(こひか)をお手(て)の物(もの)ともござらう...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...彼女は憫然(ぼんやり)として見送った...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...歩き出しながら何となく自分に対して憫然(びんぜん)な感がある...
夏目漱石 「坑夫」
...何だろうがおれに頭をさげねばならんと思うのは憫然(びんぜん)のしだいで...
夏目漱石 「野分」
...こんな生活状態に甘んじて一生を送る兄夫婦がいかにも憫然(ふびん)に見えた...
夏目漱石 「門」
...己(おの)れにさえ憫然(びんぜん)な姿を描(えが)いた...
夏目漱石 「門」
...斯(こ)んな生活(せいくわつ)状態(じやうたい)に甘(あま)んじて一生(いつしやう)を送(おく)る兄夫婦(あにふうふ)が如何(いか)にも憫然(ふびん)に見(み)えた...
夏目漱石 「門」
...己(おの)れにさへ憫然(びんぜん)な姿(すがた)を描(ゑが)いた...
夏目漱石 「門」
...いかにも憫然(びんぜん)な生活だからくだらない...
夏目漱石 「倫敦消息」
...ガリヴァの歌必死で逃げてゆくガリヴァにとって巨大な雲は真紅に灼けただれその雲の裂け目より屍体はパラパラと転がり墜つ轟然と憫然と宇宙は沈黙すされど後より後より迫まくってくるヤーフどもの哄笑と脅迫の爪いかなればかくも生の恥辱に耐えて生きながらえん と叫ばんとすれどその声は馬のいななきとなりて悶絶す...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...しかるに他の諸学者連はこの慧眼なる二学者の警鐘に耳をおおいあえてその誤りを覚らないのは憫然(びんぜん)のいたりである...
牧野富太郎 「カキツバタ一家言」
...あえてその誤りを覚らないのは憫然(びんぜん)の至りである...
牧野富太郎 「植物記」
...文士くづれの落語家として出演してゐた時代の落莫たる己の姿をあはれ憫然なりしものよと云つた風な感情を以ておもひ泛べないわけには行かない...
正岡容 「滝野川貧寒」
...または林房雄の憫然たるアナーキー性の爆発的言辞を引用すれば「鎌倉に引込んだ僕の方がプロレタリア的仕事をするから見ていろ」などというに至っては...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...私が家中の総大将という憫然なことになってしまって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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