...第二にその後ろ姿は伝吉の心に描(えが)いていたよりもずっと憔悴(しょうすい)を極めていた...
芥川龍之介 「伝吉の敵打ち」
...憔悴(しょうすい)した顔を並べていた...
芥川龍之介 「水の三日」
...面り見ると、もはや顔色憔悴、気息奄々(えんえん)としている...
大隈重信 「勢力の中心を議会に移すべし」
...あれほど元気な君が二三日の間にすつかり憔悴してしまつてゐる...
種田山頭火 「其中日記」
...彼は自分の心からの憔悴(しょうすい)を彼女の前で隠した...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...然し私は憔悴した顏を見ることは却て苦痛の種でありました...
長塚節 「教師」
...さう云ふ場合にすぐそれと気取られるやうな憔悴した後暗い状(さま)を見せまいとして...
長與善郎 「青銅の基督」
...あはれな病人の身體は憔悴してしまつた...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...かなしい薄暮かなしい薄暮になれば勞働者にて東京市中が滿員なりそれらの憔悴した帽子のかげが市街(まち)中いちめんにひろがりあつちの市區でもこつちの市區でも堅い地面を掘つくりかへす掘り出して見るならば煤ぐろい嗅煙草の銀紙だ重さ五匁ほどもあるにほひ菫のひからびきつた根つ株だそれも本所深川あたりの遠方からはじめおひおひ市中いつたいにおよぼしてくる...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...とかれは憔悴した魂をはばたいてもがくのである...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...憔(やつ)れの見える美しい小さな顔を伊沢のほうへむけると...
久生十蘭 「雪間」
...その手も顏と同じやうに憔悴(せうすゐ)して見えるのが...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...――彼の視力が、小さな火花の眩惑から恢復するにつれて、闇の中から、一つのすさみきった、憔悴した、赤髯の顔が浮かびあがった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...皮肉変色憔悴(やせ)萎(しお)れ黄ばんだので...
南方熊楠 「十二支考」
...こんな恋の憔悴(しょうすい)者にせめて話を聞いてやろうという寛大な気持ちをお見せになりましたか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...心中鬱屈(うっくつ)し顔色憔悴(しょうすい)して食事も進まず...
柳田国男 「山の人生」
...憔悴(しょうすい)した躯(からだ)つきには...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...すっかり憔悴(しょうすい)してみえた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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