...それは母と云うよりも母の中の妻を憐んだのだった...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...俺は愛す可く、憐む可く、同情す可く、感傷す可くして、而も要するに俺の心を充すに堪へざる一つの魂を傍にして奧深く一つの夢想を續けてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...熱にて死に垂(なん/\)としたる我夫を憐み給へ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...女その乳児(ちのみご)を忘れて己が腹の子を憐まざる事あらんや...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...ヨブは彼らの心をかく読んだであろう「汝遂に憐愍を乞うに至ったか...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...あの可憐(かれん)なる少女とが...
海野十三 「恐しき通夜」
...遲刻をした際には既に十分恥ぢてゐる;吾々教師はむしろ彼等を憐むべきであつて...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...一瞬間は憐れみの情が彼の腕をおさえた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...嫌厭と憐愍とにうたれる...
種田山頭火 「其中日記」
...丁度黄昏頃あちこちに可憐な螢が亂れ飛んでゐる...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...可憐なる小夜子は...
夏目漱石 「虞美人草」
...と良寛さんは心の中でその子を憐(あはれ)んだ...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...その写真は私の心に憐憫を催おさせるのであった...
宮本百合子 「ある回想から」
...何か言いたいような可憐な寂しい目をして送っていた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...自分だけは憐(あわ)れみと愛情とで...
山本周五郎 「青べか物語」
...その可憐な名も、この娘の人がらにふさわしかった...
吉川英治 「新書太閤記」
...しかも可憐(かれん)なうちに力がある...
吉川英治 「新書太閤記」
...其状(そのじやう)誠に憐(あはれ)むに堪(た)へたり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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