...なぜか堀川の御屋形のものを仇(かたき)のように憎みまして...
芥川龍之介 「邪宗門」
...ハツバス・ダアダアはこれを憎みてあはれ福(さいはひ)の神は...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...その許嫁の女を憎み...
江戸川乱歩 「鬼」
...長い間おれはお前を憎みつづけてきたが...
サキ Saki 妹尾韶夫訳 「第三者」
...私を憎み、考えよ...
太宰治 「如是我聞」
...今まで憎み怨(うら)んでいた東京の人達さえ懐(なつか)しく思われた...
徳田秋声 「あらくれ」
...蝙蝠を憎みました...
豊島与志雄 「古木」
...同流の門下などは拙者を憎みこそすれ...
中里介山 「大菩薩峠」
...今のお前さんの狂態痴態というものを見ていると、京の六条でうたわれた大家の坊(ぼん)ち真三郎はんの本色は少しもなく、あの三輪の里の不良少年が、そっくり乗りうつりの形になっておりますよ、お気をおつけなさい」「左様でございましたか、つい、とりのぼせましたために、見苦しいところをごらんに入れて、まことに相済みません、改めて自省を致します」「殊勝なことです、そういう和(やわ)らいだ気持になることが自分を救います、同時に人を救うわけになるのですね、憎み、恨み、呪うことによって、決して、自分も、人も、救われるということはありませんからね」「有難うございます」「昔の真さんにおかえりなさい」「そう致しましょう」「真さん」「はい」「京の六条の蔦屋(つたや)の坊(ぼん)ちの色男の真三郎さんは、あなたですか」「はい」「人を憎むことをやめて、人を愛しましょうよ」「はい」「そんなに、しゃちょこばらないで、こっちへいらっしゃいよ」「はい」「わたしも淋(さび)しいんです、秋の夜長でしょう、小町塚でしょう」「はい」「卒都婆小町、関寺小町はあんまり寂しいねえ」「はい」「少しは察して頂戴な――お前さんのような優男をお伽(とぎ)にして、このながながし夜を一人ならず明かしてみたい、弁慶と小町は馬鹿だと言いました」「はい」「まあ、可愛らしいこと、身じまいを直しているところが何という頼もしいんでしょう、そうして身なりをきちんとし、髪を取上げたところは、どう見ても水の垂れる色男――お豊さんとやらが惚(ほ)れるも無理はない」「はい」「お豊さんのためには死んで上げたけれども、わたしのためにはどうして下さるの」「…………」「そんなに、もじもじしないで、こっちへお入りなさい、誰も取って食おうとは言いませんよ」「…………」「そんな気の弱い、それは意気地無しというものです、女が許してお伽を命ずるのに、それを聞かない男がありますか」「…………」「どうしたのです、その突っころばしは、あんまり骨がないので歯が痒(かゆ)い」焦(じ)れ立ったお銀様は、もう経机の前に経かたびらを装うて、算木(さんぎ)筮竹(ぜいちく)を弄(ろう)している女易者の自分でなく、深々と旅寝の夜具に埋もれて所在のない寝姿を、われと我が身に輾転してみるお銀様でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしこのやうな感情の爲めに餘りひどく自分自身を憎み嫌ふな...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...その時から僕は君を憎み始めて...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...当然ビンセントを憎みました...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...その二人は一同のなかの有力者で前から憎み合っていた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「浅瀬に洗う女」
...人間らしくないすべての理窟とすべての欺瞞を憎みます...
宮本百合子 「愛」
...ありのままに正面から見ようとしない連中を――僕は憎みます...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...多くの貞淑なる人々がこれを憎み避くるに及び...
柳田国男 「木綿以前の事」
...憎み合った地上の歴史は...
横光利一 「欧洲紀行」
...その旗頭の地位に立つに及び小膽者の自分は飜然(ほんぜん)として彼を忌み憎み...
若山牧水 「古い村」
便利!手書き漢字入力検索
