...彼は、一切の不正を、不正として感じない程、意気地のない、臆病な人間だつたのである...
芥川龍之介 「芋粥」
...現世はそこにピラトと共に意気地のない聖霊の子供を嘲(あざけ)つてゐる...
芥川龍之介 「続西方の人」
...大の男が意気地のない話だけれど...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...から意気地のない...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...意気地のない野郎だねえ...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...なんじゃ意気地のない...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...わたしはばつの悪いような、興奮した気持ちで料理屋を出て、まっすぐに家へ帰ったが、その翌日はなお臆病な、意気地のない、わびしい気持ちで、例の哀れな淫蕩をつづけた、――まるで目に涙を宿したような有様ながら、それでもとにかくつづけたのである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...さうしていぢけるのを無理やりにお国さんの隣へわりこませたが意気地のない二人はきまりわるがつて手を出さないので...
中勘助 「銀の匙」
...やっぱり帰するところは我が夫の意気地のないということに帰着して...
中里介山 「大菩薩峠」
...あまりに意気地のない朝比奈で...
中里介山 「大菩薩峠」
...この意気地のない三蔵法師に...
中島敦 「悟浄歎異」
...あまり意気地のないはなしではありませんか...
新美南吉 「疣」
...意気地のない男です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自分の行動は蛆のやうに意気地のないものになつて行く...
北條民雄 「道化芝居」
...勿論 resignation の状態と云うものは意気地のないものかも知れない...
森鴎外 「Resignation の説」
...日頃は、意気地のない、気弱な将頼と思っていたが、その将頼が、きょうは自分よりも、落着いているし、よく何かに気がつくのには、驚かされた...
吉川英治 「平の将門」
...みすみす恋に意気地のない自分を...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...意気地のない」年老(としと)った方の一文字笠は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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