...その惻々(そくそく)として悲しい声の中に...
芥川龍之介 「枯野抄」
...惻々(そくそく)たる哀怨(あいえん)の辞をつらねて...
芥川龍之介 「樗牛の事」
...この小さな失敗も過労ゆえと惻隠の情に動かされもした...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...村落全体が妙にしずまり返っていて衰微のさまが惻々と胸を打ってきた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...しかも惻々(そくそく)として人に迫って来る力を感ずる...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...惻々(そくそく)として私の胸を打ってきた...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...悪戯心や惻隠心から...
種田山頭火 「其中日記」
...惻然(そくぜん)として浜辺へと堤を下りた...
寺田寅彦 「嵐」
...深い惻隠(そくいん)の情で見守っていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ジュウル・ファーブルという弁護士はルイ十七世の境界に惻隠の情を催し...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...惻々たるその音声にも男の真情が偲ばれてなかなか憐れ深いのであった...
久生十蘭 「魔都」
...問わず語りに胸にひびく惻々(そくそく)たるものもあったのだ...
本庄陸男 「石狩川」
...惻隠の情に堪えず...
南方熊楠 「十二支考」
...生きながら埋められた生命が無限の思いを惻々と息づいている口である...
宮本百合子 「女靴の跡」
...まったく惻隠憐憫の情をゆたかにもったモンテーニュには...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...も早や互いに惻隠の情さえ通わぬのはただ想うふるさとの相違するものあるばかりかもしれなかった...
横光利一 「旅愁」
...惻惻として霜夜のこほろぎにもたぐへつべきが打まじれり...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...彼の人生観へも惻々(そくそく)と二月の東風(こち)のように冷たい息吹きをかけられた心地がした...
吉川英治 「黒田如水」
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