...自分の小さゝと弱さと卑しさとをその儘に看過する惰弱の心を挾んでゐないと云へなかつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...これは一種の惰性の結果として避けがたいことではあるが...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...生来(せいらい)貴方(あなた)は怠惰者(なまけもの)で...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...本国から派遣している官吏また怠惰であって行政乱脈を極め...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...何ういうつもりで書いたのだろう? 自分は平常(ふだん)懶惰者(なまけもの)で通っている...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...今日純粋物理学の立場から言えば感覚に関した音という概念はもはや消滅したわけであるが因習の惰性で今日でも音響学という名前が物理学の中に存している...
寺田寅彦 「物理学と感覚」
...紙屋のほうは、彼よりも怠惰で、自分の信念を表明するだけの労をとらなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...怠惰からではなくて...
豊島与志雄 「反抗」
...当時惰弱の公方様(くぼうさま)に任せておいては...
中里介山 「大菩薩峠」
...無為と怠惰による覿面(てきめん)のむくいなのであった...
久生十蘭 「一の倉沢」
...たとえば惰性力(ウィース・イネルティアエ)の法則は物理学でも形而上(けいじじょう)学でも同一であるらしい...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...この惰気(だき)からわく霧のような心中の敵は...
吉川英治 「上杉謙信」
...良民の膏血(こうけつ)をなめ喰って脂ぶとりとなっている惰眠(だみん)の賊を...
吉川英治 「三国志」
...惰気(だき)満々のていたらくです...
吉川英治 「三国志」
...そんな惰弱な生活はゆるさん...
吉川英治 「親鸞」
...ほとんど忘れ去るにまかすといった懶惰(らんだ)なんです...
吉川英治 「随筆 新平家」
...私は怠惰者の沈黙を守つてゐてはならぬ...
吉田絃二郎 「沈黙の扉」
...コーカサス遺族達によって世間は私に怠惰(たいだ)と...
吉行エイスケ 「恋の一杯売」
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