...いつも聽き惚れる嬌音は相變らず身に入(し)むやうに覺えるが...
高濱虚子 「俳諧師」
...「安淫売に惚れることはない」俺は惚れそうなのだ...
高見順 「いやな感じ」
...知らない女にも惚れるのだと俺は知った...
高見順 「いやな感じ」
...もっと強く惚れるのだ...
高見順 「いやな感じ」
...惚れると言い、惚れられると言い、その言葉はひどく下品で、ふざけて、いかにも、やにさがったものの感じで、どんなに所謂「厳粛」の場であっても、そこへこの言葉が一言でもひょいと顔を出すと、みるみる憂鬱の伽藍(がらん)が崩壊し、ただのっぺらぼうになってしまうような心地がするものですけれども、惚れられるつらさ、などという俗語でなく、愛せられる不安、とでもいう文学語を用いると、あながち憂鬱の伽藍をぶちこわす事にはならないようですから、奇妙なものだと思います...
太宰治 「人間失格」
...齢が若いと、すぐ、手近いところに、惚れるでのう...
直木三十五 「南国太平記」
...見物人は皆太夫の姿に見惚れる...
長塚節 「菜の花」
...自惚れるにおよばない」このへんでいいだろうと思って...
久生十蘭 「だいこん」
...両腕を架しているお京と染奴とを、交互にふりかえりながら、「芸者衆、見たかい? 玉井金五郎、惚れるなら、あんな男に惚れなさい...
火野葦平 「花と龍」
...正直に女に惚れるのは男児の恥辱と心得ていた...
二葉亭四迷 「平凡」
...きみに惚れることもなかったし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...自ら口へ筆をくわえて高座で絵を描いたり下座の三味線で両手のない私に惚れるのが一番安全だ...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...まちつと氣の利いた男に惚れるわ...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...ですからまず御主人に惚れる事を中止されました...
夢野久作 「奥様探偵術」
...彼はどんなことも忘れて聴き惚れる癖があったが...
横光利一 「旅愁」
...見惚れることがあった...
吉川英治 「親鸞」
...耳心(じしん)をすまして聞き惚れると...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...どっちに惚れるといやあ...
吉川英治 「松のや露八」
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