...谷間の途極(ゆきとまり)にて甕(かめ)に落たる鼠(ねずみ)のごとくいかんともせんすべなく惘然(ばうぜん)として※(むね)せまり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...恥じもし惘(あき)れもして聞いていた...
徳田秋声 「足迹」
...惘然と眺める外はなかったが...
豊島与志雄 「悪夢」
...心は嵐の吹き過ぎた後のように惘然としていた...
豊島与志雄 「交遊断片」
...そして夢想のうちに惘然(ぼうぜん)と沈んでゆくと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一種の無感覚な惘然とした気持になった...
豊島与志雄 「反抗」
...彼は惘然と考え込んだ...
豊島与志雄 「反抗」
...惘然としてしまった...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...年取った羊のように惘然(もうぜん)としてその衝突をながめていた娘の方へ身をかがめて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ジャン・ヴァルジャンは惘然(ぼうぜん)として我を忘れた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...黄色(きいろ)に熟(じゆく)する梅(うめ)の小枝(こえだ)を苦(くるし)めて居(ゐ)る蟲(あぶらむし)も滅亡(めつばう)して畢(しま)ふ程(ほど)の霖雨(りんう)が惘(あき)れもしないで降(ふ)り續(つゞ)く...
長塚節 「土」
...代助は惘然(もうぜん)として黒内障(そこひ)に罹(かか)った人の如くに自失した...
夏目漱石 「それから」
...斯(か)うして十年(ねん)も二十年(ねん)も苦(くる)しむ譯(わけ)が御座(ござ)いません」宗助(そうすけ)はたゞ惘然(ばうぜん)とした...
夏目漱石 「門」
...暫(しばら)くは惘然(ぼうぜん)として気の抜けた顔をしていた...
二葉亭四迷 「浮雲」
...何処までも定見のない自分に惘(あき)れていた...
室生犀星 「陶古の女人」
...机に向かって書物を披(ひら)いたまま惘然(もうぜん)ともの思いに耽(ふけ)っていた太宰は...
山本周五郎 「日本婦道記」
...幹太郎は惘然(もうぜん)と思いあぐねた...
山本周五郎 「花も刀も」
...甲斐は盃を持ったまま惘然(ぼうぜん)と炉の火を眺めていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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