...しかし妻(つま)は悄然(せうぜん)と笹(ささ)の落葉(おちば)に坐(すわ)つたなり...
芥川龍之介 「藪の中」
...』老人は急に悄気(しよげ)た顔付をして若い教師を見た...
石川啄木 「道」
...足の運びも進まないように何んとなく悄(しお)れて行く...
泉鏡花 「歌行燈」
...看守にどなられて無理に引きはなされて悄々(しおしお)と出て行つた老母を思ひ出すと...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...気のせいか悄気(しょげ)て見えるだけで...
谷譲次 「踊る地平線」
...どない言うてええかわかりまへん」と悄然(しおしお)としてふるえ声にいう...
近松秋江 「霜凍る宵」
...いきなり悄気(しょげ)かえったりした...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...精神が空虚のうちに身悶(みもだ)えをする悄沈(しょうちん)の時間のあとに起こった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...初めて、家を明けるのであるから、親爺の小言が恐ろしいが、そんな事は、丸で考えないで、悄(しょ)げ、怒り、恨み、寒がって、夜を明かした...
直木三十五 「死までを語る」
...村の者の目にも悄然たる彼の姿は映った...
長塚節 「太十と其犬」
...手(て)ランプも點(つ)けぬ卯平(うへい)の狹(せま)い小屋(こや)の空氣(くうき)は黒(くろ)く悄然(ひつそり)として死(し)んだ樣(やう)である...
長塚節 「土」
...それでなければかように恐れ入ると云わんよりむしろ悄然(しょうぜん)として...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...悄然(しょうぜん)とむなしい旅から戻って来た...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...悄々(すごすご)我部屋へ戻ろうとして梯子段(はしごだん)の下まで来ると...
二葉亭四迷 「浮雲」
...そう悄気(しょげ)るなよ...
松本泰 「日蔭の街」
...これでは折角の十三日だって要するに無意味だと思って悄気(しょげ)て...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...悄然(しょうぜん)と座を立った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...悄(しお)れ返って従(つ)いて行ったが...
吉川英治 「新書太閤記」
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