...皆われらの悲しさを忘れさせる傀儡(くぐつ)の類いにほかならぬ...
芥川龍之介 「邪宗門」
...さうして我等に歩くことを忘れさせるものは...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...富裕な社会の描写は民衆をして自分自身の貧困の倦厭(けんえん)を忘れさせるものであると...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...私の存在をも忘れさせるような...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...決してたのしい陶酔が過去の記憶を忘れさせるためにおとずれず...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...建國の精神と國民の男性とを忘れさせるやうな事がないでもない...
高橋龍雄 「芳賀先生と日本主義」
...酔漢(よいどれ)の不品行を他人に忘れさせるのに役だたないではなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それはいかにもかわいらしいものだったので美しいということを忘れさせるほどだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...我が身をまもることを忘れさせる人間以上のある感動に...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もうそのあとは時間に頼むばかりです」「恋の世界で人間はみんなみんな無縁の衆生となる」無縁の衆生も時間には運ばれる音楽にでも泣きつき給へ音楽は空間の世界だけのものだと僕は信じます恋はその実音楽なんですけれども時間を着けた音楽でしたこれでも意志を叫ぶ奴がありますか!だつて君そこに浮気があります浮気は悲しい音楽をヒヨツと忘れさせること度々です空 空 空やつぱり壁は土で造つたものでした...
中原中也 「不可入性」
...家族全員を完全な絶望へ追いこんだ商売上の不幸をできるだけ早く家族の者たちに忘れさせるために全力をつくすということだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...戦争はクリスマスを忘れさせる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...すべての事を忘れさせるような...
堀辰雄 「菜穂子」
...自分の苦痛を忘れさせるためであるのを...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...目の渇(かわき)は口の渇を忘れさせる...
森鴎外 「牛鍋」
...それを味わっていると浮世を忘れさせるが...
柳田国男 「こども風土記」
...日頃のたしなみを忘れさせるほど...
山本周五郎 「風流太平記」
...盛んな食慾が彼女の退屈を忘れさせる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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