...まるで人目を忍ぶ落人のように...
芥川龍之介 「妖婆」
...これを耐え忍ぶのは...
岩野泡鳴 「耽溺」
...あへなき夢を忍ぶらむ美登利の身の哀れさよ...
高山樗牛 「一葉女史の「たけくらべ」を讀みて」
...一時の悲しみを忍ぶか永久の苦痛に堪えるか...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...お前が眼を覚(さ)まして内(なか)から忍ぶように低声(こごえ)で合図をしてくれた...
近松秋江 「うつり香」
...ボレアリス」――――――――月と戀寢覺め夜深き窓の外しばし雲間を洩れいでゝ靜かに忍ぶ影見れば月は戀にも似たりけり...
土井晩翠 「天地有情」
...私はおいよさんの部屋に忍ぶことを抑制し得なかつた...
長塚節 「隣室の客」
...彼は不愉快を忍ぶべく余り鋭敏である...
夏目漱石 「野分」
...こゝも忍ぶ者には鬼門だ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...忍ぶ戀路と來やがる...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何時か人目を忍ぶ仲になっていた...
林芙美子 「晩菊」
...忍ぶようにひょろりと入って来たのが...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...前にあげた圓位と順徳院の真野の山陵の場合と全く同一で五百年を隔てて古への薄幸な帝王を忍ぶ悲壮ではあるが冷静な心持である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...自炊とは世を忍ぶ仮の名...
南方熊楠 「十二支考」
...古えを忍ぶの神威を感ずのという念毛頭起こらず...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...人は大かたの苦しみは忍ぶ事も出来よう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...「聖人を侮るの罪のみは忍ぶべからず」という態度であるから...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
...物暗き牢獄に鉄鎖の(さび)となりつつ十数年の長きを「道義」のために平然として忍ぶ...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
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