...微かな溜息をもらしました...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...昨年の春村の有志が微かなる金を集めて堤防を拵へました...
田中正造 「土地兼併の罪惡」
...やゝあつて多景島と白石島とが遠く水の上に微かな姿を現はしてきた...
近松秋江 「湖光島影」
...閃滅する、微かな光の中に、人々が、刀を持って立っているのが判った...
直木三十五 「南国太平記」
...「御臨終」と、微かな声がした...
直木三十五 「南国太平記」
...微かな息づかいをしながら...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...微かな三本の掻き傷です...
久生十蘭 「魔都」
...突き崩された壁土がサラサラと微かな音を立てて床の上に落ちる...
久生十蘭 「魔都」
...漸く壜型の「私」に微かな眼鼻のあり所が感ぜられるところまですゝんだところ...
牧野信一 「心象風景」
...微かな生を保って居る自分を想いして...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...足跡に微かな塵が……...
三好達治 「測量船」
...長い茎を露わして凋(しお)れ落ちる微かな夕風が渡るだけだった...
室生犀星 「後の日の童子」
...谷を隔てゝ黒い岩質の山が微かな夕の光を反射させてゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...微かな紅は、薄紫に變り行き、やがてまた餘山の頂きに閃めく落光を一身に反映し集注せしめつゝ、更に淡紅色に甦り、この色を最後までとゞめて彼女ひとりのみが、他の山々の暗灰色にひれ伏す夕闇の上に、消えずに殘つてゐるのである...
吉江喬松 「山岳美觀」
...近習たちの微かな気配がうごき...
吉川英治 「大谷刑部」
...ところが、微かな音がした...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...そこへ行くには、錠口(じょうぐち)があって、父の留守中は、用人でも入れないのに、誰か、微かな物音と、人の気配が中でする...
吉川英治 「柳生月影抄」
...雪白な中に微かな青みを含んでくるめき流るる事七八十間...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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