...そして未練というものは微かであっても堪えがたいほどに苦(にが)い……...
有島武郎 「星座」
...伏したる漁史の口よりは、微かに、『どうも、お前にも気の毒で...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...泡のつぶやきのような微かな音が聞かれた...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...一方へ伸ばした右の手の中指の先が微かに仙吉の髪の毛に触れて居るのを感じた...
谷崎潤一郎 「少年」
...」かう微かに女は言つた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...微かに洩れているのを見た時には...
直木三十五 「南国太平記」
...鈍い目に微かに好奇心と怯えとを見せて...
中島敦 「環礁」
...或日隣の座敷では何かさら/\と巻紙でも巻いて居るやうな音が微かに聞えた...
長塚節 「隣室の客」
...意味不明瞭な微かな微笑をもらしながら...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...いつまでも微かに震えてゐた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...胸の底にも鈴の音に似た微かなわらひらしい感情が芽生えてゐるらしいのを発見した...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...微かな発動機船の爆音のやうなものを聞いたのだつたが...
三好達治 「測量船」
...微かに父の寝息が洩れてくるように思われた...
矢田津世子 「父」
...あの時は思い出さなかったんだね」愛子は微かに震えながら頭を下げた...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...……突然じりっと微かな音がした...
夢野久作 「暗黒公使」
...微かな電鈴の音を聞き付け...
夢野久作 「二重心臓」
...孔明の顔にうごいた微かなそれをも見のがさなかった...
吉川英治 「三国志」
...ただそのまんなか辺に、ぽつねん孤坐していた高氏の影だけが、微かに白い...
吉川英治 「私本太平記」
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