...幽霊が夜なかに出てきて徘徊(はいかい)しても...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...彼は屡京師に至りて六波羅のほとりをも徘徊したるが如し...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...何度も同じ道を低徊(ていかい)した揚句(あげく)に...
芥川龍之介 「羅生門」
...落ちかゝり星の光りも僅かに力無し土手の上の線路の側を人は徘徊し悲しく犬の遠吠は聞え使に出された小き女中が土手の下の闇をすれちがひ走りぬ白き犬と共に...
千家元麿 「自分は見た」
...白地の浴衣(ゆかた)の人影がそこらを徘徊(はいかい)していたり...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...園から畑と徘徊(はいかい)する...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...その幸福のまわりを徘徊して...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...頬冠(ほおかむり)の人肌寒(はださむ)げに懐手(ふところで)して三々五々河岸通(かしどおり)の格子外(こうしそと)を徘徊(はいかい)する引四時過(ひけよつすぎ)の寂しさか(『絵本江戸土産』巻六)然らずば仲之町(なかのちょう)の木戸口(きどぐち)はあたかも山間の関所(せきしょ)の如く見ゆる早朝の光景(江戸百景の中(うち)廓中東雲(しののめ))なり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...山があり上があり下があり、その中間に立つ地点を峠と呼ぶことに於て、さまざまの象徴が見出される、上通下達の聖賢の要路であり、上求菩提下化衆生の菩薩(ぼさつ)の地位であり、また天上と地獄との間の人間の立場でもある、人生は旅である、旅は無限である、行けども行けども涯(かぎ)りというものは無いのである、されば旅を旅するだけの人生は倦怠と疲労と困憊と結句行倒れの外何物もあるまいではないか、「峠」というものがあって、そこに回顧があり、低徊があり、希望があり、オアシスがあり、中心があり、要軸がある、人生の旅ははじめてその荒涼索莫から救われる...
中里介山 「「峠」という字」
...衆人の間をあちこち徘徊(はいかい)しているうち...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...ああ我れ故郷に低徊して此所に思へることは寂しきかな...
萩原朔太郎 「氷島」
...夕べにやぶれる徘徊の氣持が...
林芙美子 「玄關の手帖」
...等外に徘徊(はいかい)するは...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...須崎町の間を徘徊(はいかい)して捜索したが...
森鴎外 「渋江抽斎」
...邸宅の辺を徘徊(はいくわい)して窺(うかゞ)ふに...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...佇徊(ちょかい)時を久しくして去り難い想いを禁ずることが出来ないでしょう...
柳宗悦 「民藝四十年」
...女性の頭脳は遠い昔において或進化の途中に低徊(ていかい)したまま今日に到った観がある...
与謝野晶子 「鏡心灯語 抄」
...――するとこの吹上を夜な夜な徘徊(はいかい)する者は...
吉川英治 「江戸三国志」
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