...廃頽(はいたい)した文学を能く知りかつその気分に襯染(しんせん)していた...
内田魯庵 「二葉亭四迷」
...民族の廃頽でもなければ国家の危険でもないのである...
内田魯庵 「四十年前」
...若し人類の不治の病なる世道の廃頽を医し得る者があつたならば...
丘浅次郎 「人類の将来」
...私を破れかぶれの廃頽(はいたい)気分から遂に引上げ救ひ出してくれたのは彼女の純一な愛であつた...
高村光太郎 「智恵子抄」
...殊に近代に於ける世界の美をその廃頽(はいたい)から再起せしめる事に十分に役立ち...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...鎌倉期の中興を経てついに再び廃頽堕落するに至った室町時代に及んで...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...こうした輪廻(サイクル)の道程がもう一歩進んで堕落と廃頽の極に達し俳句が再び「宗匠」と「床屋」の占有物となる時代が来ると...
寺田寅彦 「明治三十二年頃」
...あたかも過去の女性かと思われるほどの廃頽(はいたい)のなかに見出されるのを感ずるのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...爛熟し尽せる江戸文明の漸く廃頽期(はいたいき)に向はんとする前兆を示すものならずや...
永井荷風 「江戸芸術論」
...されば寛政末年より享和(きょうわ)の始めに至る時代風俗の変遷と共に歌麿美人の身長もまた極端に馳(は)せ遂(つい)にその特徴たる廃頽(はいたい)的情味を形造(かたちづく)るに至りしが享和の末よりはややその身長の度を減ずるに従ひ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...そんな廃頽的な生活ばかりしていていいッてことはあるまい...
久生十蘭 「魔都」
...神経組織の急激な非歴史的な野蛮な廃頽に到達せられた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...もっとした廃頽的雰囲気(アトモスフィーア)を感じさせようが為であったろう...
宮本百合子 「印象」
...四辺の光景は強烈に廃頽的になった...
宮本百合子 「九月の或る日」
...そうしてそれはむしろ廃頽(はいたい)的な大津絵節の方向にと転じた...
柳宗悦 「工藝の道」
...官の廃頽(たいはい)によるというが...
吉川英治 「三国志」
...世の中の廃頽(はいたい)も...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...歌があっても廃頽的(はいたいてき)な室内のものだけだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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