...いたましく廃頽(はいたい)した...
有島武郎 「或る女」
...殊に徳川末季の江戸生活には三百年の太平に弛緩(しかん)した廃頽(はいたい)気分が著るしく濃厚であって...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...若し人類の不治の病なる世道の廃頽を医し得る者があつたならば...
丘浅次郎 「人類の将来」
...当今世界の近代美は爛熟(らんじゅく)と廃頽(はいたい)と自暴自棄とに落ち込んでいる...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...平潟の廃頽(はいたい)的なのに比べたら...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...階下から聞こえて来る土人女の廃頽的(はいたいてき)な民謡も...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...ただ生理的にむしろ廃頽的(はいたいてき)な効果を与えるのみではないかという疑いがある...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...あれは文化文政頃の廃頽期(はいたいき)に造られたもので正当な建築法に拠らない...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...アカデミズムは完全な廃頽物となって了うのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...それはシュテファン・フォン・ヘルムートという廃頽(はいたい)派の大詩人であって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...爛熟し尽せる江戸文明の漸く廃頽期(はいたいき)に向はんとする前兆を示すものならずや...
永井荷風 「江戸芸術論」
...そのまゝ廃頽(はいたい)の淵(ふち)に落ち込むのが見えてゐるのだ...
林芙美子 「浮雲」
...それはそれなりに廃頽した美しさを示している...
久生十蘭 「魔都」
...もっとした廃頽的雰囲気(アトモスフィーア)を感じさせようが為であったろう...
宮本百合子 「印象」
...逃避ともなるし文学の廃頽となっても現れるということについて戒心されなければなるまいと思う...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...四辺の光景は強烈に廃頽的になった...
宮本百合子 「九月の或る日」
...そうしてかかる美が常に繊弱と廃頽(はいたい)とを伴うことは否定することができない...
柳宗悦 「工藝の道」
...ひとつなるものは極めて文化の爛熟(らんじゅく)から廃頽(はいたい)への過程が早く...
吉川英治 「新書太閤記」
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