...そこには葉子自身が期待もしなかったような廃頽的(はいたいてき)な同時に神経質的なすごくも美しい一つの顔面が創造されていた...
有島武郎 「或る女」
...堂宇廃頽(はいたい)して...
泉鏡花 「一景話題」
...以前の廃頽(はいたい)生活から救ひ出される事が出来た経歴を持つて居り...
高村光太郎 「智恵子抄」
...その廃頽(はいたい)と暗示...
谷譲次 「踊る地平線」
...実際世間で純粋な芸術が人倫に廃頽的(はいたいてき)効果を与えるといって攻撃する人たちのいう事も無理でないと思われて来る...
寺田寅彦 「自画像」
...またある人は唯物論的思想の流行による国民精神の廃頽のせいだと思い込む...
寺田寅彦 「猫の穴掘り」
...こうした輪廻(サイクル)の道程がもう一歩進んで堕落と廃頽の極に達し俳句が再び「宗匠」と「床屋」の占有物となる時代が来ると...
寺田寅彦 「明治三十二年頃」
...あたかも過去の女性かと思われるほどの廃頽(はいたい)のなかに見出されるのを感ずるのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...アカデミズムは完全な廃頽物となって了うのである...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...成功のために廃頽(はいたい)して...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...珍々先生は自己の廃頽趣味に絶対の芸術的価値と威信とを附与して...
永井荷風 「妾宅」
...藝道の廃頽嘆くもおろかなり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...人倫の廃頽(はいたい)も亦極れりと謂うべきである...
永井荷風 「申訳」
...それはそれなりに廃頽した美しさを示している...
久生十蘭 「魔都」
...神経組織の急激な非歴史的な野蛮な廃頽に到達せられた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...逃避ともなるし文学の廃頽となっても現れるということについて戒心されなければなるまいと思う...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...そうしてギルドの衰頽(すいたい)(すなわち資本制度の勃興)と工藝の廃頽(はいたい)とは併行する...
柳宗悦 「工藝の道」
...すでに民藝が廃頽した今日...
柳宗悦 「民藝とは何か」
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