...宛然(さながら)底無しの淵の如く見えた...
石川啄木 「散文詩」
...使命所載)月の光天地も人も寐鎭る底無しの闇の中にどこからか音も無くボンヤリと月の光りが落ちて來た...
千家元麿 「自分は見た」
...丁度それは雲の間から覗いた深い/\底無し井戸を見るやうな感じであつて...
高濱虚子 「二百二十日」
...底無しのとてもやりきれぬ欝陶しさとして押し寄せるのであった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...この池は底無しの池だから...
豊島与志雄 「魔法探し」
...前には底無しの池があり...
豊島与志雄 「魔法探し」
...彼の身体(からだ)は底無しの池の中に...
豊島与志雄 「魔法探し」
...いくらあったって底無し穴へ投げ込むようなもので...
中里介山 「大菩薩峠」
...それは先刻記憶から喚起した・あの底無しの不安とは全然違う...
中島敦 「狼疾記」
...生月駿三はズカズカと石碑の背後にある俗に底無しの井戸と言われて居る空井戸の側へ行って...
野村胡堂 「古城の真昼」
...善良なる旅人を己れが永遠の呪ひの犠牲(いけにへ)にして底無しの淵に誘ひ込むことをもつて本性となす者なれど...
牧野信一 「鬼の門」
...――万三郎さまの底無しの愛情にかなう者はありはしないわ...
山本周五郎 「風流太平記」
...恐る恐る様子を見に行ってみると……雨戸の外の小松の蔭にブラ下がった底無しの籠の中に...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...底無しの陥穽(おとしあな)である……最も暗黒な……最も戦慄すべき……...
夢野久作 「鉄鎚」
...その底無しの無邪気な...
夢野久作 「巡査辞職」
...底無しの疑惑の海……...
夢野久作 「戦場」
......
夢野久作 「猟奇歌」
...すると尼は、微動もせず、即座に、わが裳(も)を左右へさッと掲(かか)げて、その真白な肌はもちろん、ふさやかな毛丘にかこまれた玉門までを、僧の一物の前へ示して、『尼の物、底無し』と、応酬した...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
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