...神もまたヨブが自ら己を救い得ることを認むるであろう...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...正造のいわゆる自己流の坐禅かと思ったが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...「己の聞かして貰(もれ)えてえのはこういうことさ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...それから或時此話を十風にすると「馬鹿なことをいふな」と顏色が變つて「そんな下らぬ事を氣にするより少し己を慰める工面でもしろよ...
高濱虚子 「俳諧師」
...己(じぶん)の小供のように可愛がっているところであった...
田中貢太郎 「春心」
...かわった」お岩はさっき宅悦が己(じぶん)の顔を見て驚いたと同じように...
田中貢太郎 「南北の東海道四谷怪談」
...己(おの)レノ良心ト信仰トノ活路ヲ見出サンガタメニ新天地ニ出デタルモノ也...
中里介山 「大菩薩峠」
...一應自己の中に心理的に經驗して見ないことには氣が濟まないのである...
中島敦 「かめれおん日記」
...このうれしき幸(さち)を享(う)けたる己(おの)れを悦(よろこ)びて...
夏目漱石 「薤露行」
...自己の理論を何等整理もしないで...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...今まで己の項(うなじ)を押屈(おしかが)めていた古臭い錯雑した智識(ちしき)の重荷が卸されてしまうような...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...己はそこまでになってはいぬ...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...専攻斯学願樹功、微躯聊期報国忠、人間万事不如意、一身長在轗軻中、泰西頼見義侠人、憐我衷情傾意待、故国難去幾踟、決然欲遠航西海、一夜風急雨※※、義人溘焉逝不還、忽長隔幽明路、天外伝訃涙潸潸、生前不逢音容絶、胸中鬱勃向誰説、天地茫茫知己無、今対遺影感転切明治二十四年十月遂に上の図篇が第十一集に達し、これを発行した時、私の郷里土佐国佐川町に残してあったわが家(酒造家)の始末をつけねばならぬ事が起ったので、仕方なく右の出版事業をそのまま擲(なげう)っておいて、匆々(そうそう)東京を出発する用意をし、間も無く再び東京へ出て来るから、今度出て来たが最後、大いに矢田部に対抗して奮闘すべく意気込んで国へ帰った...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...「己の勝手に馬みたいなものやりさらして裸になったかて...
正岡容 「寄席」
...物の自己運動の形式であるのでない...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...己の祷(いのり)は熱した受用(じゅよう)であった...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...たとえば法住寺殿(ほうじゅうじでん)合戦の当日の記事でも、九条兼実の玉葉には「――十一月十九日、己酉(キイウ)、天(テン)陰(カゲ)ル、時々小雨」とあるが、藤原経房の吉記(きっき)だと「十一月十九日、己酉、天(テン)霽(ハ)レル」とあり、その日の天候さえ、人によって表現がちがう...
吉川英治 「随筆 新平家」
...自己より偉大なるものが厳然と自己の上にある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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