...この意味の自己を抛棄するは唯奴隷のみのよくするところである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...我等にとつては或意味に於て自己及び自己の生活の手段であり方法である...
石川啄木 「弓町より」
...己れはまだ主殿頭を知らないと見えるな...
薄田泣菫 「茶話」
...新らしい思想家として知られている某女史などの壮(わか)い己に対する態度を汚く誇張して聞かす癖のある章一は...
田中貢太郎 「一握の髪の毛」
...さう思ふのはお前さんの己惚(うぬぼ)れだ...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...ちびちびに自己を奮興(ふんこう)させた成行(なりゆき)に過ぎない...
夏目漱石 「坑夫」
...それを人並に鳴らして見る猿のごとき己(おの)れを深く嫌忌(けんき)した...
夏目漱石 「門」
...主体が自己否定的に環境を形成することは...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...見るということと働くということとの矛盾的自己同一をいうのである...
西田幾多郎 「絶対矛盾的自己同一」
...我々の自己が自己否定において物に証せられる知識であるのである...
西田幾多郎 「デカルト哲学について」
...まことに君が一本の竹は水面にうつる己が影を神秘とし象徴として不思議がる以前に...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...聯關そのものは主體の自己性の表現であり...
波多野精一 「時と永遠」
...客觀とは自己の意識内容以外の...
三木清 「認識論」
...己達の事が分かるかも知れないから...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...己(おの)れのふところから金襴皮(きんらんがわ)の料紙入れが落ちて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...自己の対象となる何物もない山の中を...
吉川英治 「宮本武蔵」
...私はそれを自己と認めたくない衝動にさえ駆られる...
和辻哲郎 「生きること作ること」
...でなければ傍観者としての自己の立場を是認するか...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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