...啻に盛岡六千戸の建築中の巨人である許りでなく、また我が記憶の世界にあつて、總ての意味に於て巨人たるものは、實にこの堂々たる、巍然たる、秋天一碧の下に兀(こつ)として聳え立つ雪白の大校舍である...
石川啄木 「葬列」
...わが仰ぐ行手に学校の寄宿舎を集めたような建物が後ろに山を背負って巍然とたっている...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...巍然(ぎぜん)として男子の意気地を貫きたり...
大町桂月 「秋の筑波山」
...巍然たる老先生也...
大町桂月 「白河の關」
...今は巍々たる大堂を見る...
大町桂月 「宗吾靈堂」
...東南は連山(れんざん)巍々(ぎゝ)として越中上信奥羽の五か国に跨(またが)り...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...それでも巍然(ぎぜん)としてそびえておった...
高浜虚子 「丸の内」
...前には僧侶の趺坐(ふざ)したやうな山が藍(あゐ)を溶(とか)したやうな空に巍然(ぎぜん)として聳(そび)えて居て...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...しかれども石階巍々(ぎぎ)として聳抜(しょうばつ)せるリギ鉄道に比すればやや嶮ならざるなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...しかれども封建社会の精神は巍然(ぎぜん)として山のごとく屹立(きつりつ)するにあらずや...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...二大鉄艦巍然(ぎぜん)山のごとくわれに向かいつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...憤慨するものもあったほど巍然(ぎぜん)とした...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...ともかくも明治朝臣のなかで巍然(ぎぜん)とした大人物...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...川上には高山巍々として雲を出没すれども川下を見渡せば藍より青き流れ一すぢ白沙に映じて渚の草木涼しげに生ひ茂りけり...
正岡子規 「かけはしの記」
...その然(こうぜん)声を作(な)すに及んではすなわち巍然(ぎぜん)として大なりとある...
南方熊楠 「十二支考」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...岐阜城の巍然(ぎぜん)たる城壁が見える...
吉川英治 「新書太閤記」
...一行は巍然(ぎぜん)たる燧岳眼前にあるを以て...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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