...さうして内容と實力とは尨大なる自意識の薄暗い下蔭に日の目を見ぬ草のやうに影の薄い朝夕を送つて行く...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...君が跡ゆく尨犬(むくいぬ)の名は「斑(ぶち)」とかや...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...画家の尨毛の頭に見入っている...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「天才」
...尨大なその寝台車が路傍樹の片蔭に用意されてあつた...
徳田秋聲 「老苦」
...門を出(い)づることまれなる川島未亡人の尨大(ぼうだい)なる体(たい)は...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...されどこれらの新作さして評壇の問題とならず雑誌はまた徒(いたずら)に尨大なるのみにて一貫せる主張といふものなく甚締りなしとの非難ありき...
永井荷風 「書かでもの記」
...ありがたいと思って大事にして穿かなくっちゃいけない」「だってみんなが尨犬(むくいぬ)の皮だ尨犬の皮だって揶揄(からか)うんだもの」藤井の叔父と尨犬の皮...
夏目漱石 「明暗」
...大丈夫尨犬じゃない立派な……」津田は立派な何といっていいかちょっと行きつまった...
夏目漱石 「明暗」
...彼はすこぶる尨大(ぼうだい)なるシマリのない顔をしている...
夏目漱石 「倫敦消息」
......
仁科芳雄 「日本再建と科學」
...尨大(ばうだい)で威嚇的(ゐかくてき)な人間社会の切断面を覗(のぞ)いた気がした...
林芙美子 「浮雲」
...それは森の大入道の尨毛の頭に生えた髪の毛だ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...先づ第一に余の感心したのは斯の如き尨大なる著述を其の圖の全部から説明の各項まで君一人の手によつて完成せられたといふことである...
本多靜六 「大植物圖鑑」
...なんなくコルを通過して尨大な兎への登りにかかる...
松濤明 「春の遠山入り」
...一九二六年には(十二歳以上)五千七十七万千九百九十七人という尨大な文盲群がソヴェト同盟にあった...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」
...表はさち子さんのこしらえていたの余り尨大にしてしまい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...尨大な駄作ばかりが本尊となりすまし...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...ひとたび魏がその尨大(ぼうだい)な兵力を分けて...
吉川英治 「三国志」
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