...早く頼む」「はい」葉子はしとやかにそういって寄り添うように倉地に近寄ってそのボタンをボタン孔(あな)に入れようとしたが...
有島武郎 「或る女」
...呉は寝台に寄り添うて慰めながら...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「嬰寧」
...何人(たれ)かに叱られるのかね」女は体をずらしてぴったりと真澄に寄り添うた...
田中貢太郎 「岐阜提燈」
...親子が一つ御簾(みす)のうちに仲好く寄り添うていたのであった...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...そういえばこんなにならないうちはわざとお互に寄り添うてみんなに見せびらかしたのに...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...まるで巣についた牝鶏(めんどり)に雛(ひな)が寄り添うように...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その端に寄り添うような風で...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...なお恋しげにひしと寄り添う...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...「よい、御機嫌で――」と、女達は、寄り添うて、中へ案内をしてきた...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...抱き着いたとも寄り添うたとも形容は出来ぬ...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...しかるに近来吾輩の毛中(もうちゅう)にのみと号する一種の寄生虫が繁殖したので滅多(めった)に寄り添うと...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...新聞社の文化講座の帰り途の焼けビルの横ろじからツイと出て来て省線駅のガード下までお前のうしろに寄り添うて行った女がチョイチョイ居たのをお前は...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...母に寄り添うて炬燵へ足をいれながら...
矢田津世子 「女心拾遺」
...天国は近く寄り添うているのであります...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...近々と寄り添うては鳴くのである...
柳田國男 「家を持つといふこと」
...後退りするように寄り添うて来た...
山之口貘 「ダルマ船日記」
...男と女が寄り添うようにして跼(うずく)まって...
夢野久作 「いなか、の、じけん」
...ひと所に寄り添うたまま...
吉川英治 「新書太閤記」
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