...宵から、灯も人声も、往来(ゆきき)の脚も、この前あたりがちょうど切目で、後へ一町、前へ三町、そこにもかしこにも両側の商家軒を並べ、半襟と前垂(まえだれ)の美しい、姐(ねえ)さんが袂(たもと)を連ねて、式(かた)のごとく、お茶あがりまし、お休みなさりまし、お飯(まんま)上りまし、お饂飩(うどん)もござりますと、媚(なま)めかしく呼ぶ中を、頬冠(ほっかむり)やら、高帽やら、菅笠(すげがさ)を被(かぶ)ったのもあり、脚絆(きゃはん)がけに借下駄(かりげた)で、革鞄(かばん)を提げたものもあり、五人づれやら、手を曳(ひ)いたの、一人で大手を振るもあり、笑い興ずるぞめきに交(まじ)って、トンカチリと楊弓(ようきゅう)聞え、諸白(もろはく)を燗(かん)する家(や)ごとの煙、両側の廂(ひさし)を籠(こ)めて、処柄(ところがら)とて春霞(はるがすみ)、神風に靉靆(たなび)く風情、灯(ひ)の影も深く、浅く、奥に、表に、千鳥がけに、ちらちらちらちら、吸殻も三ツ四ツ、地(つち)に溢(こぼ)れて真赤(まっか)な夜道を、人脚繁(しげ)き賑(にぎや)かさ...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...今宵(こよい)の無礼で...
太宰治 「新ハムレット」
...この美しい惜しいような宵に...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...古い家の沈静ななかで過ごす宵々(よいよい)の楽しさ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...庭のことゝ言へばつひこの二日の日記にもこんなことがある……宵に春雨が降つたらしく家の屋根が濕つて居る...
長塚節 「我が庭」
...今宵は月だ...
夏目漱石 「虞美人草」
...人佗(わび)て淋(さみ)しき宵(よい)を...
夏目漱石 「虞美人草」
...町(まち)はまだ宵(よひ)の口(くち)であつた...
夏目漱石 「それから」
...宵には金藏を開けると前から判つてゐたから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...宵から焚(た)き付けさして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...(とりとめもない夢の氣分とその抒情)春宵嫋(なま)めかしくも媚ある風情をしつとりとした襦袢につつむくびれたごむの 跳ねかへす若い肉體(からだ)をこんなに近く抱いてるうれしさあなたの胸は鼓動にたかまりその手足は肌にふれほのかにつめたく やさしい感觸の匂ひをつたふ...
萩原朔太郎 「青猫」
...――どうしたものか? 今宵...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...宵闇の中へ消えていった...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...今宵は酔わせるぞ」甲斐は黙って会釈をし...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...かように徹宵(てっしょう)の覚悟で...
夢野久作 「少女地獄」
...今宵のお宿は」「小野忠雄殿の道場を借りる考え...
吉川英治 「剣難女難」
...あの虚無僧の姿を宵に見なかったかい...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...日ごろの稽古を試すのは今宵だぞ」「やるからには大丈夫です...
吉川英治 「八寒道中」
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