...鎌倉の宿に於いてかの女が如何にも妖艶な微笑を以つて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...妖艶な年増女の二の腕に書きつけて置いた奇怪なる案内図は...
海野十三 「深夜の市長」
...白粉でよごれた平常衣(ふだんぎ)の襟をくつろげて今化粧を終つたらしい首を突出してゐる妖艶な姿に見とれる間も無く...
高濱虚子 「俳諧師」
...草書で書いた妖艶なお妾などを置いたもので...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...お秋のむせ返るような妖艶なとりなしもさることながら...
野村胡堂 「十字架観音」
...脂ぎつた妖艶なお樂と...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俗悪妖艶な普賢像をこの世に遺(のこ)すことを悲しみ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...曾て多勢の人を惱ました妖艶な顏は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...妖艶な感じのする夫人は...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...時には異国的な邪悪妖艶な楽の音が漏れ...
野村胡堂 「法悦クラブ」
...妖艶なお京の毒気にあてられていた...
火野葦平 「花と龍」
...薔薇の花の妖艶な姿もここ迄来ればよくあらはれる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その時は運動会だけで妖艶な夜の雰囲気には接しないで帰った...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...それらの中でやはり特記しておいていいのは今日の漫才をもっともインテレクチュアなものにした「ハムレット」のオフィリア狂乱の場なる掛け合いなんせんすを妖艶な支那服の似合ったよくユーモアを解する女流文筆家とレコードへ吹き込んだことだろう...
正岡容 「わが寄席青春録」
...妖艶な臙脂(べに)色の夜会服を纏ったスペイン人らしい若い女や...
松本泰 「日蔭の街」
...にんがりと踏みつぶしたような妖艶な微笑がうかんで...
室生犀星 「香爐を盗む」
...頬紅をさしていたそうで……非常に誘惑的で妖艶な眼の覚めるような……ちょっと君等……ちょっと笑わずにいてくれ給え……どうも電話が卓上電話なので……もしもし妖艶とも云うべきものだったそうです...
夢野久作 「暗黒公使」
...彼女は急に妖艶な微笑を両頬(りょうほお)に揺るがしながら...
横光利一 「日輪」
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