...別段説明を聞かないでも解(わか)るほど露骨であって詩人の奥床しさを欠いておる...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...安い方を望むとは何という恬淡(てんたん)で奥床(おくゆか)しい人柄でしょう...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...奥床しく諷詠するようになります...
高浜虚子 「俳句への道」
...ところでお遊さんのこえのよいことは前にも申しましたようにわたくし自身も聞いたことがござりましてよく存じておりますのでその人柄を知ってそのこえをおもうと今更のように奥床(おくゆか)しさをおぼえるのでござりますが父はそのときにはじめてお遊さんの琴唄(ことうた)をきいて非常にかんどうしたのでござります...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...奥床しい構えであった...
谷崎潤一郎 「少年」
...それが云うに云われない奥床(おくゆか)しさを覚えさせる」と云うような奇抜な意見さえあるのだが...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...何処までも遠慮深くおとなしくしている方がかえって奥床(おくゆか)しく美しくはあるまいか...
永井荷風 「妾宅」
...それほど由緒(ゆかり)のない建築もまたはそれほど年経(としへ)ぬ樹木とても何とはなく奥床(おくゆか)しくまた悲しく打仰(うちあお)がれるのである...
永井荷風 「日和下駄」
...奥床(おくゆか)しいとも歯痒(はがゆ)いとも見ている人もありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...またその方が奥床(おくゆか)しいのに...
中里介山 「大菩薩峠」
...奥床(おくゆか)しくも自(みずか)らを卑下(ひげ)している...
夏目漱石 「草枕」
...風静(しずか)に波動かざる親鸞上人の胸懐はまた何となく奥床(おくゆか)しいではないか...
西田幾多郎 「愚禿親鸞」
...お窘(たしな)みの程も奥床しい...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...一種の奥床しさがあって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...立入って知らないが奥床(おくゆか)しいと思った...
長谷川時雨 「大橋須磨子」
...非常に奥床しかった...
アルジャナン・ブラックウッド 森郁夫訳 「秘密礼拜式」
...何とも言えず奥床しく...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...この平凡な景色が何となく奥床(おくゆか)しく見える...
正岡子規 「病牀六尺」
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