...孝子に幸福を与へしものは何人(なんびと)かの遺失せる塩竹の子のみ...
芥川龍之介 「案頭の書」
...使 しかし小町は現にわたしを……神将 (憤然(ふんぜん)と)この戟(ほこ)を食(く)らって往生(おうじょう)しろ! (使に飛びかかる)使 助けてくれえ! (消え失せる)四数十年後(ご)...
芥川龍之介 「二人小町」
...神を棄ててしまえばこの呟きも失せる...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...たちまち尾をたれて消え失せるのである...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...いつとはなしに指股のあひだよりこぼれ失せる様の...
太宰治 「めくら草紙」
...所謂秀才教育からもその弊害が消え失せるだろう...
戸坂潤 「社会時評」
...あらゆる物音が消え失せる...
豊島与志雄 「真夜中から黎明まで」
...妻に集中すべき愛情が一般女性の上に散り失せるということは...
豊島与志雄 「理想の女」
...情(じやう)の火花のぱつと燃えては消え失せる一刹那(いつせつな)の夢こそ乃(すなは)ち熱き此の国の人生の凡(すべ)てゞあらう...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...いくつになっても失せる気遣(きづかい)はないぜ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...實質なき夢の如く幻の如く消え失せるであらう...
波多野精一 「時と永遠」
...鳩舎の方へ行けば――藁小屋が消え失せる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...征服されたものにまで消え失せるところの肯定的なるものの認識によつて...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...器の生命は失せる...
柳宗悦 「工藝の道」
...習性に沈む時反省は失せる...
柳宗悦 「雑器の美」
...この怨みの脱け殻の鼓とその血統は今日を限りにこの世から消え失せるのだ...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...けれども直ぐに散り失せる...
夢野久作 「白髪小僧」
...どこへ失せるか」追いしたってきた関羽の一閃刀に...
吉川英治 「三国志」
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