...」と云つてみたりして、ひとりでに涙が湧(わ)いて来ると、夜更けの、真つ暗な部屋の中で、リヽーより外には誰に見られる訳でもないのに、慌てゝ掛け布団をすつぽり被つてしまふのであつた...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...次の晩の夜更けまで眠っていたなんて...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...弦月落ちて宵暗の星影凄し廣瀬川恨むか咽ぶ音寒く川波たちて小夜更けて秋も流れむ水遠く...
土井晩翠 「天地有情」
...夜更けて馴染みの女から俥に送られて帰って来た良人(おっと)と...
徳田秋声 「爛」
...この夜更けに、お祭りの太鼓をまだ打っているのでしょうか...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...夜更けまで警戒していたというのは...
豊島与志雄 「死因の疑問」
...わざわざ忍んでこの夜更けに訪ねて来ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...夜更けて染井方面から帰るとて...
中里介山 「大菩薩峠」
...ことに闇の夜更けなど...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...事務所に夜更けまで居ることが...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...夜更けの川添の町を心を竦(すく)めて私は歩く...
林芙美子 「新版 放浪記」
...夜更けに岩吉が千鳥足か何かで戻つて来ると...
牧野信一 「熱海線私語」
...雪洞を灯けるのよ――夜更けたら...
牧野信一 「繰舟で往く家」
...夜食を済せるとフラフラと殺人のあったストランドを廻り歩いて夜更けて宿へ帰った...
松本泰 「日蔭の街」
...もっと悲しいことを思い出す――寒い寒い真冬の夜更けだったが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...夜更けまで用のないからだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...三斎は、狂おしげに、「やめてくれ! やめぬか! う、う、う、息苦しい! 息づまる!」と、胸のあたりを、かきむしるように、「苦しい! 胸が! や、やぶけそうだ!」激しい、心身の動揺のあとで、この夜更け、人無き一間で、雪之丞から、まざまざと、昔の罪科(つみとが)を並べられた三斎、恐怖の牲(にえ)となって、ために、心臓に強烈な衝撃をうけて、もはや、生き直る力もない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...夜更けまで月をながめた...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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