...乙姫もやはり衣裳だけは一面に赤い色を塗ることにした...
芥川龍之介 「少年」
...使用人同様の玄関番の書生の身分で主人なり恩師なりの眼を窃(ぬす)んでその名誉に泥を塗るいおうようない忘恩の非行者を当の被害者として啻(ただ)に寛容するばかりでなく...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...体育館には、多数の観客を入れることができるスタディウムが1つあり、運動家が練習をし哲学者や賢人が討論をしたり講演をするポーチや木陰や、浴場や、油を塗る部屋、がある...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...畦(あぜ)を塗る鍬(くわ)の光をかへしつゝ畦塗るや首をかしげて懇(ねんごろ)に四月十二日 大崎会...
高浜虚子 「五百五十句」
...村人が侮辱乃至譴責の意を表わす目的で表扉にタールを塗る...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...一書には鐘を鋳た後に羊の血をもってその裂罅(れっか)に塗るという意味に使われているそうである...
寺田寅彦 「鐘に釁る」
...あの時分はアンモニア水を塗るというような事は誰も知らなかったのである...
寺田寅彦 「小さな出来事」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...ネタを洗えば人形の眼玉へ水でも塗るんだろう――ぐらいに思ったのですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...顏へ煤(すゝ)を塗る手は古いが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それを焦茶色に塗るのは容易ならぬ企(たく)らみが匂ひます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「さっき本へバタを塗るといっていました」パパが呆れたようにあたしの顔を見た...
久生十蘭 「だいこん」
...わが肱に血塗るは小き蚊の族もすると仇を誘ひけるかな私のけんまくが少しあらすぎた為か...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...最後に放言して吾人(ごじん)が同胞幾百万の血を以て得たる彼万国平和の慈仁なる肖像に再び不潔の血を塗る時あらば...
正岡子規 「四百年後の東京」
...次で左の下腹と腹巻の上に塗る...
三木竹二 「いがみの権太」
...其れが必(かなら)ずしも俺の尊嚴(そんげん)に泥(どろ)を塗るといふ譯(わけ)ではあるまい...
三島霜川 「平民の娘」
...刳物にはほとんど凡て漆を塗る...
柳宗悦 「全羅紀行」
...アイヌが矢尻に塗るブシという毒薬から採った薬です...
夢野久作 「冥土行進曲」
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