...生涯を学問に貢献しやうといふ先生が嬢様のお気に入らうと頭髪(あたま)を仏蘭西(フランス)風とかに刈つて香水を塗(なす)りつけコスメチツクで髯を堅め金縁目鏡に金指環で妙(おつ)ウ容子振つた態(さま)は堪らない子...
内田魯庵 「犬物語」
...堪らないおのろけとも聞えることを書くようになるかも知れないが...
大杉栄 「男女関係について」
...眠くって堪らないのよ...
豊島与志雄 「悪夢」
...「そりゃあとても堪らない気持だ...
豊島与志雄 「裸木」
...たつた一晩外泊したばかりなのに今朝方から何と云ふ譯もなく自分の書齋が戀しくなつて堪らない氣がしだした...
永井荷風 「新歸朝者日記」
...そうして絶滅の日の来るのを待っておいでなさい」「堪らないよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...そんなのばかりがごちやごちやと思ひ出されて来るのだから全く堪らない...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...堪らないと言って...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...「手前えの口の利き方が気に喰はないんだ、チヨツ/\/\! 何んだ/\その坐り方は! カツ! もう菓子なんぞをパクパクと喰つてゐやアがる、喰ひしん棒! ……あゝ、堪らない/\、神経病になりさうだツ、煩さい/\、どこかへ行つてしまへツ! あゝ、気持が悪い、独りにならなければ、とても堪ツたもんぢやアない! この吐気だつて、何も酒ばかしのためでもないんぞウ! 神経病のはじめなんだア! それをヒト(余)の気分にもかまはず、傍の奴が……あゝ、もう口を利くのも面倒臭いツ! カツ!」あまり突然の剣幕に怖れを抱いたのか? 彼女は、ギヨツとして頬をふくらませてゐたが、一言の言葉も発せずに間もなく涙ぐむと、口惜しさを凝つと肚に据ゑた素振りをして、やをらその場を去つた...
牧野信一 「秋晴れの日」
...何か別の話材に逃げなければ堪らない...
牧野信一 「鏡地獄」
...その間が堪らない気がした...
牧野信一 「公園へ行く道」
...自分達の仲間に入れるのが不平で堪らないらしく「秀ちやん...
牧野信一 「泣き笑ひ」
...その自分の姿を見てNがあまり激しく嗤ふので急に堪らない恥を感じ始めたのです...
牧野信一 「舞踏会余話」
...とても堪らない――...
牧野信一 「美智子と歯痛」
...云ひ付けられては堪らないと思つてゐたので...
牧野信一 「妄想患者」
...それも余り寂し過ぎて堪らないやうな気がしたので...
牧野信一 「妄想患者」
...この写生が面白くて堪らないようになった...
正岡子規 「病牀苦語」
...どうしてどうして鳥取の夏牡蠣ときちゃあ堪らない...
矢田津世子 「茶粥の記」
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