...我等は固より上は君主より下は盜賊に至るまで一般に他人と社會とに奉仕しなければならない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...固より俺は俺に寄り縋る者に對するに憐みを以つてする事を知つてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...そなたは固より詩人なり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...固より茶の湯の真趣味を寸分だも知らざる社会の臆断である...
伊藤左千夫 「茶の湯の手帳」
...『岸の山吹咲き亂れ』とか『汀の櫻散り敷きて』とか『青柳絲を亂し』とかある晩春初夏の景色は此落寞たる雪の中で固より想像することは出來ぬ...
高濱虚子 「俳諧師」
...此の點に於て大隈伯爵は固より彼れに及ばず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其の勢力は固より閣下の内閣を維持するに足らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼女は固より知識の低い女で...
豊島与志雄 「椎の木」
...固より、ヒステリーのうちにもコンスタントなものはある...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...紀の歌は萬葉の素をなしたるものなれば相似たるは固よりなれども...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...達せざるとも固より小生の自由である...
夏目漱石 「田山花袋君に答う」
...固より腦膸も入れたのであるから...
新渡戸稻造 「教育の目的」
...我輩固より此亂臣賊子の罪を免(ゆる)すに非ず...
福沢諭吉 「帝室論」
...固より根がお茶ッぴいゆえ...
二葉亭四迷 「浮雲」
...『新俳句』は明治三十年三川(さんせん)の依托(いたく)により余の選抜したる者なるが明治三十一年一月余は同書に序して(略)元禄にもあらず天明にもあらず文化にもあらず固より天保(てんぽう)の俗調にもあらざる明治の特色は次第に現れ来るを見る(略)しかもこの特色は或る一部に起りて漸次(ぜんじ)に各地方に伝播(でんぱ)せんとする者この種の句を『新俳句』に求むるも多く得がたかるべし...
正岡子規 「墨汁一滴」
...從つて數學の世界に於ては固より...
三木清 「歴史哲學」
...固よりそれぞれ獨自なものでありながら...
三木清 「歴史哲學」
...固より「マルチリウム」といふ洋語も知らず...
森鴎外 「最後の一句」
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