...さも困ったと云う顔つきで立ち上ると...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...困った、困った……という気で縮こまっていると、父は仕事疲れらしい伸びをしてから、煙草を吸い初めた...
豊島与志雄 「童貞」
...こんな病気になるのもほんとに無理がありませんよ」「困ったものだ――」子に甘い親二人は...
中里介山 「大菩薩峠」
...とてもやりきれねえ」「困ったねえ」「印度人は俺らの性(しょう)に合わねえ」「困ったねえ」この時...
中里介山 「大菩薩峠」
...トンちゃん(困ったことに彼女は私のことをこう呼ぶのだ...
中島敦 「環礁」
...それが邪魔になって困った...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...出るか出ないかはともかくとして、一つ当ってみるとしましょう」「有難い、親分」「ところで、無くなったのはいつのことでございます」「昨夜の宵のうち、――詳しく言えば、戊刻(いつつ)(八時)頃までは確かにあったが、今朝見ると無くなっている」「怪しいと思った者はありませんか」「外からは容易に入れるはずはないから、家の中の者だろうと思うが、困ったことに、その部屋は一方口で、手前の部屋に居たのは、私の娘お幾の踊友達、親類のように付き合っている、お糸という十九になったばかりの娘だけなんだが――」玉屋金兵衛の調子は、その娘に疑いをかけたくない様子でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...」おかみさんは人のいい顔に、困ったような、同時に、何か心を惹かれたような表情を浮べました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...すると困ったやうな様子で...
原民喜 「四月五日」
...家主のミーキンズ夫人も困った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...平沢の事件なんかで皆が非常に困った立場になったというようなことから...
宮本百合子 「浦和充子の事件に関して」
...女房たちまでむやみに気の強い女のように言って悪く見ているのは困ったものですわね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...困ったことに頭があまりよくなかった...
山本周五郎 「竹柏記」
...女は困った、けれどそのとき留のことを思い出したのよ、ひでえ阿魔さ……気の良い留が三十五号船にいるのを探し出して、約束だから夫婦になってくれともちかけたんだ...
山本周五郎 「留さんとその女」
...どうも困ったことだよ...
横光利一 「旅愁」
...困ったものと思いまする」「よういわれた...
吉川英治 「私本太平記」
...直義をかつぐ大名どもにも困ったものだ」と...
吉川英治 「私本太平記」
...ただ文言(もんごん)に困ったのである...
吉川英治 「新書太閤記」
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