...嘗て、木曾三千の健児に擁せられて、北陸七州を巻く事席の如く、長策をふるつて天下を麾ける往年の雄姿、今はた、何処にかある...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...嘗て外國人(とつくにびと)ありて此寺の堂奧はこゝに盡きたりとおもひぬといふ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...嘗て日清及び日露の兩戰役に當つて...
石川啄木 「大硯君足下」
...嘗ての原始的状態に沈淪した蒙昧な蛮族の居住地に教化の御光を与へ...
太宰治 「津軽」
...私は嘗て把握的概念――それは性格的概念を指す――をこの構成的概念から区別した*...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...私はまだ嘗てそんな思いをしたことがなかった...
豊島与志雄 「小さき花にも」
...嘗てこの室で起ったろうさまざまなことが...
豊島与志雄 「都会の幽気」
...嘗て平和論者の會議にその主旨を開陳した...
長岡半太郎 「アインシュタイン博士のこと」
...墺居斯多(オーゴスト)・坤度(コント)嘗て五學の模範を著はし...
西周 「尚白箚記」
...一直線に続いている)嘗て...
火野葦平 「花と龍」
...今迄嘗て感じた事のない静かな喜びが...
牧野信一 「首相の思出」
...嘗てこの地上で演ぜられたことを思ふと...
牧野信一 「素書」
...ヒッペルが嘗て小説に於て取らうともくろんだものに似てゐる...
三木清 「歴史哲學」
...嘗ての暗黒の時に感じた神経的な反撥は一つも感じられない...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第九巻)」
...嘗て僧似雲が任有亭にゐた時...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...己が嘗て御身に禍を遺した罪を贖(あがな)ふ所以(ゆゐん)である...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...基督嘗て曰へり我は道なり...
山路愛山 「英雄論」
...嘗て帝劇が出来て女優を養成した事は...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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