...手もとには哀れなほどより金は残っていなかった...
有島武郎 「或る女」
...後の山に聞く鹿の音が秋の深きを示す樣に物哀れに響いて來る...
今井邦子 「誠心院の一夜」
...見るも哀れな表情であった...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...お前の哀れな素性をお聞きになったら...
江戸川乱歩 「恐怖王」
...哀れは此處(こゝ)にも漏れずと見ゆ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...哀れなさまをしているものゝ...
谷崎潤一郎 「三人法師」
...深く傷ついた哀れな娘が別れの支度を始めているのがわかった...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「感覚の殻」
...また『哀れっぽい言葉』が聞きたくなったのさ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...蠅の群がるに異ならで哀れにも浅間(あさま)しかり...
中里介山 「大菩薩峠」
...愛(かな)しく哀れでもあると思へた...
林芙美子 「浮雲」
...ただただ(ああ!)ロシアの浮浪人共の足ですっかり擦りへらされた道だけを知っている哀れな人間が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...とても勇敢な男たちが大きな間違いを起こすとは哀れだなあ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...赤錆(あかさ)びたトタン張りの小舎(こや)が点在して色のさめた洗濯物やボロ蒲団(ぶとん)など乾してあるのが哀れに目立つ戦災風景だつた...
宮地嘉六 「老残」
...源氏は物哀れでならなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しばしばこういう歌を唱えて旅人の哀れみを誘おうとしたので...
柳田国男 「海上の道」
...物哀れに詠歎したあとへ...
柳田国男 「木綿以前の事」
...黒髪の孩児のみが乳を呼びつつ生き残りけるこそ哀れの中のあわれなりしか...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...少し哀れげを催(もよお)して...
吉川英治 「鳴門秘帖」
便利!手書き漢字入力検索
