...呼吸をすると、あの燃える山も、五色の空も、呼吸する...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...彼女の呼吸と混り合っても...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...またその體の中にその戀心のかたまりの呼吸つきつゝあるのを思ふとたまらなくいとしさがまさつてでも來るらしく...
田山花袋 「道綱の母」
...その弟子が「自分の粉骨砕身の努力の結果を先生がそっくりさらって一人でうまい汁(しる)を吸った」と言って恨む場合や...
寺田寅彦 「空想日録」
...せわしく呼吸に喘いでいる落ちくぼんだ胸...
直木三十五 「南国太平記」
...対岸にいる人に向って吸いつくように飛びかかったのを見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...彼は深く息を吸った...
中島敦 「プウルの傍で」
...いくらでも水(みづ)を吸(す)ひ込(こ)む様に思はれた...
夏目漱石 「それから」
...鼻から呼吸(いき)をはずませている...
夏目漱石 「野分」
...房江は煙草を吸つた...
林芙美子 「暗い花」
...ふだんはグレゴールの部屋をだれにも見せまいと気をくばっているのだが、部屋に入ってくるやいなや、ドアを閉める手間さえかけようとせず、まっすぐに窓へと走りよって、まるで息がつまりそうだといわんばかりの恰好であわただしく両手で窓を開き、まだいくら寒くてもしばらく窓ぎわに立ったままでいて、深呼吸する...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「変身」
...家守のやうに影に吸ひつきながら大森の部屋を目ざした...
牧野信一 「女に臆病な男」
...新聞紙はぴつたりと顔に吸ひついたまゝで音もなく...
牧野信一 「奇友往来」
...明治の末年らしいしめやかな「東京の呼吸」をなつかしく感じないわけにはゆかない...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...プッと小さくその拳へ呼吸を掛けた...
正岡容 「寄席」
...一呼(こ)一吸(きゅう)のうちに...
吉川英治 「三国志」
...そして現在の法律の施行中は、貧民を維持するための基金は逓増的に増加して、ついにそれは国の純収入のすべてを、または少くとも公共の支出に対する国家自身の欠くべからざる必要を満たした後に国家が吾々に残す純収入のすべてを、吸収するのは、全く事理の当然である(註)...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...自分がコルネイユの奥さんの乳を吸ったと言うのである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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